2021 Fiscal Year Research-status Report
妊娠期から始める乳児の傷害予防:SNS・地域資源ハイブリッド型プログラムの開発
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21K17422
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本田 千可子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (80845751)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 傷害予防 / 妊婦 / 母子保健事業 / プログラム開発 / SNS / 乳児 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、各自治体での住民サービスに影響が出ている中、妊娠~乳幼児の育児期の保護者への教育機会の場である母親・両親学級、育児グループ、乳幼児健康診査などの一次予防サービスの提供・利用が縮小を余儀なくされた。2021(令和3)年度は、それらの教育機会の減少により、保護者が傷害予防の情報を得られていない可能性を考え、家の中での乳幼児の傷害と事故リスクに関する状況、傷害予防の情報を得る機会の変化、情報提供方法の希望についてなど、地域の妊婦および母親の傷害予防教育の実態とニーズを把握することを目指した。 方法としては、国内外の学会発表・調査報告・論文等からコロナ禍における育児に関する課題を収集・整理し、かつ乳幼児を育児中の母親・妊婦へのヒアリングを加味し質問項目を作成した。オンラインによるウェブ調査を実施し、妊婦および0-2歳児を育児中の母親750名から回答を得た。現在、データ分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プログラムの共同開発及びパイロット調査の実施を検討していた自治体が、COVID-19感染拡大の影響をうけたことにより、様々な面で計画実施に支障が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
オンライン調査の結果分析を行う。さらに専門職・妊婦・母親へのヒアリングを実施し、既に作成済みである対面版の傷害予防教育ロジックモデルを改変し、オンライン版ロジックモデルを作成する。エキスパートパネルで妥当性及び実現可能性も検討し、オンライン版ロジックモデルを洗練させる。ロジックモデルを元に、SNS(LINEなど)による双方向型傷害予防学習ツールを開発する予定である。 開発にあたっては、自治体保健師と協働することを計画していたが、コロナ感染拡大の状況に影響を受けるため、状況をみながら、実施時期および方法について再検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス拡大の影響で、国内外の学会が中止・延期、あるいは開催方法変更となり、交通費・旅費等の支出がほとんどなかったため。また、オンラインによるニーズ調査の後、コンテンツの開発に進む予定であったが、コロナの影響によってフィールド予定の自治体との打ち合わせ等に遅延が生じ、計画実施に支障を生じたため。今後、自治体の状況を確認しながら、コンテンツの共同開発をすすめていく予定であり、物品・システム開発・人件費などの使用を計画している。
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