2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Assessment Scales for Awareness, Knowledge and Belief of Physical Activity Guidelines
Project/Area Number |
21K17424
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
田島 敬之 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (10733199)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ガイドライン / 認知 / 知識 / 信念 / 行動意図 / 身体活動 / 推奨量 / ヘルスリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,身体活動ガイドラインの認知・知識・信念・行動意図に関する評価尺度の検討を行い,国民の現状を把握することを目的としている. 今年度は,昨年度に実施した調査「社会調査会社の登録モニター7,000名を対象に実施した横断的調査」のデータをもとに,アクティブガイドの認知から知識,信念,行動意図,身体活動の実施へと繋がる心理的経路の検討を行った.その結果,アクティブガイドの認知は身体活動の実施へ直接影響する(直接効果)だけでなく,知識や信念,行動意図を媒介し,間接的な影響を有する(間接効果)ことも明らかになった.さらに,これらの関連性をヘルスリテラシーレベル(高群/低群)で層別化して検討を行ったところ,ヘルスリテラシーが高い群では,間接効果(path coefficient [PC]: 0.11, 95% confidence interval [CI]: 0.10-0.13)の割合が,直接効果 (PC: 0.07, 95%CI: 0.03-0.11)に比べて高いことが明らかとなった,一方で,ヘルスリテラシーが低い群では,直接効果(PC: 0.22, 95%CI: 0.15-0.30) の割合が,間接効果(PC: 0.06, 95%CI: 0.05-0.07)よりも高いことが示された.これらの結果より,アクティブガイドの認知から実際の行動へと向かうためには,知識や信念,行動意図を高めることが有用である可能性も示唆された.さらに身体活動ガイドラインに基づく介入を実施する際にはヘルスリテラシーレベルを考慮する必要があることも示唆された. 次年度は「アクティブガイド」の認知・知識・信念・行動意図に関する評価尺度の信頼性・妥当性についてさらに検討を行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に横断的調査を実施し,今年度はこの調査に関する解析・論文化をすすめることができた. さらに今年度は同様の評価尺度を用いた縦断研究も開始している. 次年度はこの調査結果の解析を進める予定にしている. そのため,本研究課題を解決にむけて,概ね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度末には,前回の調査で作成した評価尺度と同様のものを使用した縦断的調査も開始している.次年度はこれらの調査結果の解析を進め,「アクティブガイド」の認知・知識・信念・行動意図に関する評価尺度の信頼性・妥当性についてさらに検討を行っていく予定である.
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Causes of Carryover |
今年度の経費は概ね使用できている.今年度調査において残った端数(916円)については,次年度の調査や消耗品関連で使用をする.
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