2022 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中者のバランス評価尺度の標準化-改善の目標値とバランス能力ステージの解明
Project/Area Number |
21K17458
|
Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
宮田 一弘 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (70811545)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 脳卒中 / バランス / MCID / 能力ステージ / Rasch |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】 脳卒中後に安全な移動手段の獲得は重要であり、移動は生活の質に直接影響を及ぼす。移動の獲得にはバランス能力が強く関与しており、リハビリテーションの現場ではその評価に短時間で可能な評価尺度が用いられることが多い。リハビリテーションにおいて評価尺度は、対象者の状態の把握、介入効果の検証、意思決定のために用いられる重要なツールであり、妥当性、信頼性、反応性、解釈可能性などの尺度特性が明らかとなっているものを使用することが望ましいとされている。解釈可能性は尺度得点に意味を割り当てることであるが、既存のバランス評価尺度において解釈可能性はカットオフ値が一部示されている程度で、十分な検討が行われていない。本研究の目的は、脳卒中者におけるMini-Balance Evaluation Systems Test (Mini-BESTest) とBerg Balance Scale (BBS) の臨床的に意義のある最小変化量 (MCID) およびバランス能力ステージを明らかにし、バランス評価尺度として標準化することである。 【今年度の計画】 ①データ収集を継続する。②目標数を達した場合、MCIDおよびバランス能力ステージを明らかにするための解析を実施する。 【研究の進捗と成果】 ①急性期脳卒中者におけるBBSのMCIDを推定し、結果を論文として公表した。②BBSのバランス能力ステージについてRasch分析から得られるStrata(能力層)という点から段階分けを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
急性期では予定より早く対象者が集まったため、成果を論文として公表できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、目標数までデータ収集を継続していく。また、MCID計算のための新たな手法が多く開発されているため、それらの妥当性についても検討していく。
|
Causes of Carryover |
論文掲載料が当初の予想より低価格であった。次年度は、データ収集協力者への謝金および国際学会参加費等として使用する予定である。
|