2022 Fiscal Year Research-status Report
The study of Training Method for Acquisition of Writing Ability in Non-dominant Hand
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21K17494
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
鈴木 由美 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10847198)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 筆圧 / 眼球運動 / 利き手交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的 脳卒中片麻痺患者の利き手交換の中の書字訓練を楽なものにするために、くぼんだ板の上をなぞって行う訓練方法を考案しました。今回はその訓練法の効果を予測するためのくぼんだ板をなぞり書きして訓練する群と紙面上の線をなぞり書きして訓練する群の2群においてランダム化比較試験を行いました。 対象は山形県立保健医療大学の大学生63名でした。申請者は被験者をA群、B群の2群に分け、初期の書字時の利き手・非利き手の能力と課題実施時の眼球運動を調査しました。その後A群にはなぞり描きの線が描かれている用紙20枚、B群には同じ線が彫り込まれている合板を渡し、1日に10分間非利き手で線をなぞって書く練習するように依頼しました。そして2週間後、初回時と同様の調査を実施しました。 検査項目は10㎝の線を引くときの平均筆圧値と最大筆圧値、単位時間当たりの筆圧変化量、眼球運動の種類として最大角速度、平均角速度、非利き手での文字の形としました。 結果として1.利き手で眼球運動と筆圧の関係を明らかにできました。利き手での結果はサッケードのみの眼球運動では単位時間当たりの筆圧変化量は大きく、追従性眼球運動では小さくなりました。本結果は現在Experimental Brain Researchに投稿中です。 続いて2.非利き手での書字能力の調査ではくぼんだ板をなぞり書きして訓練した群の方が、読みやすい文字を書くことができるようになりました。しかし、筆圧値の変化に差はみられませんでした。この結果は、今後論文化して投稿する予定です。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究当初、利き手の解析は非利き手の効果判定として用いる目的であったため深く研究することは考えていませんでしたが、文献上では筆圧と眼球運動を調査したものはなく、本結果を「新たな報告」にできる可能性が出てきました。そこにこだわり論文作成を行ったため、研究の全体的な進行が遅れました。しかし、結果そのものは本研究にとって重要な内容となりました。 ランダム化比較試験を行った非利き手の調査は、仮説通り、くぼんだ板をなぞる訓練を行った方が文字の形態は良いという結果となりました。ここに眼球運動と筆圧変動の結果を加えながら、結果を詳細まで検討していきたいと考えております。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度1年間を使って利き手の結果、非利き手の結果をそれぞれ海外のジャーナルに発表していく予定です。また、対象者を右利きの右片麻痺患者に広げて、臨床研究をしていきたいと考えております。
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Causes of Carryover |
使用機材が廃番になり、代替え機器が当初予算額より安価であったため余剰金が発生しました。また、施設内機材の使用ができたことで経費が削減されました。 現在の残金の使用計画として、論文2つのオープンアクセス費用約80万円と、1論文の英文校正費用を考えております。
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