2022 Fiscal Year Research-status Report
肩関節周囲炎の発症要因の究明ー肩関節位置覚と軟部組織の硬さに注目してー
Project/Area Number |
21K17502
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
矢澤 浩成 中部大学, 理学療法実習センター, 講師 (70610731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肩関節位置覚 / 拘縮肩 / 柔軟性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、年代ごとの肩関節位置覚および肩関節周囲の柔軟性の測定を行い、加齢や生活習慣が肩関節位置覚と柔軟性にどのように影響するのかを検討することである。各年代における肩関節位置覚および柔軟性の違いを明らかにすることで、肩関節周囲炎(拘縮肩)発症の要因究明の一助になると考え、研究を進めている。 2022年度は地域在住高齢者約50名を対象に測定を行った。測定は、肩関節可動域、ボディイメージを用いた肩関節位置覚、組織硬度計を使用した肩関節周囲軟部組織の柔軟性の各測定を行い、アンケート調査にて聴取した生活習慣との関連性を検討した。 結果として、肩関節位置覚に関して、先行研究結果より高齢者は角度を低く見積もる傾向があったが、本研究においても同様の結果となった。一方、測定誤差(ばらつき)に大きな違いは認められず、これも先行研究と同様に高齢者のボディイメージに大きな問題はないという結果となった。次に肩関節可動域と肩関節位置覚について特に関係性は認めず、また肩関節周囲の柔軟性と肩関節位置覚については、有意な関係は認めなかったが、柔軟性が低いほど関節位置覚のばらつきが大きい傾向があった。生活習慣と肩関節位置覚および肩関節周囲の柔軟性との関係性について、まず左右差に有意差は認められなかったが、肩の痛みの既往がある側の肩関節位置覚のばらつきが大きく、柔軟性も低い傾向にあった。 以上より、測定結果の十分な分析が行えていない状況であり、今後は生活習慣と肩関節位置覚および柔軟性との関係性についての詳細な分析を進めて行きたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度も2021年度と同様に、コロナ禍により測定が困難であった。アルコール消毒やマスクの着用など感染予防を徹底して行う計画をしていたが、接触を伴う測定があるため測定を延期せざるを得ない場合があった。2022年度後半には測定環境は徐々に整ったが、対象区分にばらつきがあり、特に30歳から50歳の対象者の募集が行えなかった。 2023年度は綿密な測定計画を行い、安全な測定環境を整備し、統計学的分析に必要な対象者数を確保できるようにしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者数の確保のため、本学学生に対して再度募集を行うこととする。また30歳から50歳の対象者に関しては、本学関係者および連携病院の関係者等に対して積極的に募集を行っていく予定である。 研究結果について、2023年度には年代ごとの肩関節位置覚、肩関節周囲の軟部組織の柔軟性、生活習慣の関係性を明確にし、その結果について学会発表、論文投稿等で公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
測定数が計画よりも少なかったため、測定における電極等の消耗品の使用が少なかったため次年度使用額が生じた。次年度にて測定の不足分を補うために使用する予定である。
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