2023 Fiscal Year Annual Research Report
疲労の観点からみたメンタルプラクティスの効果的な負荷量決定に向けた多面的検討
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21K17513
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中島 輝 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (90897349)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | メンタルプラクティス(運動イメージトレーニング) / 疲労 / TMS / 脳卒中後麻痺側上肢機能 / 方法論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は脳卒中後麻痺側上肢機能に対する運動イメージトレーニングの方法論を包括的に明らかとすることを目的としたスコーピングレビューと急性期の脳卒中患者に対する運動イメージトレーニングの効果に関するケーススタディを実施した.スコーピングレビューでは運動イメージトレーニングの負荷量(介入時間や介入頻度,介入期間)や運動イメージトレーニングを実施する際の運動イメージの想起方法(オーディオガイドを使用しているのか,運動観察を組み合わせているのか),運動イメージトレーニング開始時の麻痺側上肢機能の重症度などに関して検討を行った.本スコーピングレビューを通して明らかとなった問題点に関しては,研究を継続して行い,効果的な運動イメージトレーニングの方法論の確立に繋げて行きたいと思う.ケーススタディでは対象者の急性期特有の全身状態を考慮した運動イメージトレーニングの方法に関して検討を行い,運動観察やミラーセラピーを組み合わせることの効果を検証した. 補助事業期間中の研究活動においては新型コロナウイルス感染症の影響もあり,予定通りに研究を実施することが難しい状況が続いた.環境面に配慮し健常成人を対象とした実験1は遂行することが出来たが,実験2である臨床研究を開始することは出来なかった.一方でスコーピングレビューやケーススタディを通して新たな研究課題を明らかにすることが出来た.補助事業期間中には英語論文を3本掲載することが出来た(1本は印刷中). 今後は当初計画予定であった脳卒中後麻痺側上肢機能に対する運動イメージトレーニングの効果を検証する無作為化比較試験の実施に向けて,引き続き研究に向けて取り組んで行きたいと思う.
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