2022 Fiscal Year Research-status Report
競泳のインターバルトレーニングにおける疲労性閾値に関する研究
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21K17597
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
府内 勇希 熊本学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (40646832)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 持久的トレーニング / 血中乳酸濃度 / トレーニング強度 / ストローク長 / 競泳 |
Outline of Annual Research Achievements |
競泳選手において、全力泳時間と泳距離との回帰直線から簡単に算出できるCritical Swimming Velocity(以下、CV)はトレーニング強度指標として指導現場で活用できることが明らかにされている。令和4年度は、指導現場でのCVの活用度を高めるために、CVを用いたインターバルトレーニングにおいて、採用する泳距離の違いが生理学的反応やストロークパラメーターに及ぼす影響を明らかにすることを目的に実験を行った。 実験では、CVを泳速度とした400m×5回、200m×10回、100m×20回の3条件のインターバルトレーニングを行い、これらの生理学的反応とストロークパラメーターを比較、検討した。 その結果、血中乳酸濃度は100m×20回(3.4 ± 1.9 mmol/l)において、400m×5回、200m×10回よりも有意に低かった(それぞれ、6.4 ± 2.6 and 5.3 ± 3.2 mmol/l)。心拍数は、100m×20回において、400m×5回よりも有意に低かった。また、ストロークのパラメーターであるストローク長は100m×20回において、400m×5回よりも有意に長かったものの、100m×20回と200m×10回との間に有意差はなかった。 以上のことから、CVを用いたインターバルトレーニングにおいて、持久的トレーニングとしての最適な強度は100mで行った場合であり、400mと200mで行った場合は高強度になることが示唆された。それにも関わらず、1ストロークあたりの推進力は、100mと200mとの間に違いがないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和3年度に実験を行うことができなかったため、予定よりも1年遅れで進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度中に、令和4年度に行った実験結果について国際学会で成果報告を行い、残りの実験を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
研究成果の報告と実施できていない測定の経費として使用する予定である。
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