2022 Fiscal Year Research-status Report
運動競技選手におけるメンタルヘルス疫学調査とスクリーニング法に関する研究
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21K17615
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
小塩 靖崇 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, 研究員 (10807085)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アスリート / メンタルヘルス / 疫学 / スポーツ / スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
日本ラグビーフットボール選手会と共同で日本のエリートアスリートを対象に調査を実施した。調査の分析から、メンタルヘルス不調(精神疾患が疑われる状態を含む)が高頻度に発生することとその関連要因(Ojio, et al. 2020)、不調時の対処行動の特徴(Ojio, et al. 2021)、心理的ストレスから専門家による治療を要する群のような多様なニーズがあること(Ojio, et al. 2022)、メンタルヘルス課題はチーム内の人間には特に相談しにくいこと(Oguro & Ojio, accepted)が明らかになった。これらの知見は、どのくらいのアスリートに(潜在的なニーズも含め)、どのようなケアニーズがあるのか、それらを提供するために必要なケアシステムを考えるための資料になる。
また、国際標準で用いられているアスリート向けのスクリーニングツールについて、日本語翻訳版のツール作成を複数行った。作成されたツールは、Sport Mental Health Assessment Tool 1(SMHAT-1)、Sport Mental Health Recognition Tool 1 (SMHRT-1)、Athlete Psychological Strain Questionnaire(APSQ)、Sport Psychological Safety Inventory(SPSI)が含まれる。これらのツールは、本領域の研究推進のためweb上で公開している。
これらの知見は学術団体による学会・イベントでの発表だけでなく、メンタルヘルス教育・研修として、スポーツ界では各競技選手会、チーム、協会等にて、一般集団においては学校や企業、自治体にて複数回講演会を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エリートアスリートへのメンタルヘルス実態調査を継続的に実施し、学術誌・学会等での知見の公表、メディアでの発表を積極的に行っている。国際比較が可能なスクリーニングツールを複数開発・公開した。
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Strategy for Future Research Activity |
国内のエリートアスリートへのメンタルヘルス実態調査を引き続き継続する。調査実施の際には、開発したスクリーニングツールを用い、国際比較も行うこととする。さらに、開発したツールをウェアラブルデバイスや携帯型端末を用いた生活記録等に搭載し、生活習慣やライフイベント、競技パフォーマンス、精神的健康度を日々計測し得られるデータの分析から明らかにすることを目標とする。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通り支出できている。翌年度の調査等実施に用いる予定である。
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Research Products
(28 results)