2022 Fiscal Year Research-status Report
光を活用したアスリートの生体リズム調整が早朝や夜間のパフォーマンスに及ぼす影響
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21K17616
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
安藤 加里菜 早稲田大学, 総合研究機構, その他(招聘研究員) (80781260)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠 / 光照射 / アスリート / 時計遺伝子 / パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
生体リズムは、パフォーマンスとの相関が認められている。生体リズムは、就寝-起床時刻を前後にずらすことで調整することが可能である。光はその作用を強める。普段の運動習慣とは異なる時間帯(早朝や夜間)に開催される試合に合わせて、アスリートの生体リズムやパフォーマンスを調整する手法の検討は、国際競技力向上のために重要である。本研究では、アスリートを対象に、メガネ型光照射機器を用いて次の3点を明らかにする。まず、①早寝早起きと光の組み合わせが、生体リズムをどの程度変化(前進)させるかを検討する。次に、②遅寝遅起きと光の組み合わせが、生体リズムをどの程度変化(後退)させるかを検討する。さらに、③就寝-起床時刻と光を組み合わせて調整した生体リズムが早朝や夜間のパフォーマンス向上に繋がるかを検討する。令和4年度は、研究課題①「早寝早起きと光の組み合わせが、生体リズムをどの程度変化(前進)させるかを検討すること」に関して、8名を対象に、光が24時間の体温位相をどの程度前進させるか実験を実施した。現在、データを解析中である。生体リズムの客観的な評価指標の1つである24時間の連続した体温位相に関して、メガネ型光照射機器が生体リズム(体温)調整に有効であることを明らかにした。令和5年度は、令和4年度に実施した実験データの解析を進めていくとともに、令和3年度の結果と併せて、メガネ型光照射装置の活用と生体リズム位相の変化との関連を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は、研究課題①「早寝早起きと光の組み合わせが、生体リズムをどの程度変化(前進)させるか検討すること」について解析を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、令和3年度に実施した実験データの解析を進めていくとともに、令和2年度の結果と併せて、メガネ型光照射装置の活用と生体リズム位相の変化との関連を検討する。その結果を研究課題①「早寝早起きと光の組み合わせが、生体リズムをどの程度変化(前進)させるか検討すること」の成果として発表する。また、研究課題②「遅寝遅起きと光の組み合わせが、生体リズムをどの程度変化(後退)させるかを検討すること」、研究課題③「就寝-起床時刻と光を組み合わせて調整した生体リズムが早朝や夜間のパフォーマンス向上に繋がるかを検討する」に関して、研究を進める。
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Causes of Carryover |
経費削減のため、差額が生じたが、次年度もさらに対象者を増やして実験を継続予定である。
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