2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K17618
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
小島 千尋 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 契約研究員 (00845878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 低酸素 / トレーニング / 筋グリコーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、低酸素環境下でのトレーニング、特にトレーニングを低酸素環境下で実施し、それ以外を通常酸素環境下で過ごす「Training low-Living high」に特化した栄養戦略を構築することを目的としている。その目的を達成するために、低酸素環境下での運動による特殊な負荷である「内臓血流の阻害」、「糖代謝の亢進」、「エネルギー消費量の増大」に着目し、各研究課題を設けた。 1年目の2021年度は研究課題2における「低酸素環境下における筋グリコーゲン量の回復動態」を実施するにあたり、予備実験を実施した。被験者2名を対象に5日間の低酸素トレーニング中における、1日目と5日目のトレーニング前後の筋グリコーゲン量の変化を検証した。この検証により、低酸素環境下での高強度運動により筋グリコーゲン量がどのくらい減少するのか、トレーニングに伴う筋グリコーゲン量の大幅な増加に伴い、筋グリコーゲン量の減少の程度は変化するのか、の2点について検討した。2名の被験者ともに、1日目におけるトレーニングでは、筋グリコーゲン量が運動前から40-50%低下した。トレーニング最終日の5日目には1日目に比較して約35%の増加がみられた。また、5日目のトレーニングによる低下率は10-20%となり、1日目に比較して低下率が抑制される傾向がみられた。 本研究の結果から低酸素環境下での運動により、少なくとも40%程度の減少がみられることが確認できた。この低下は回復動態を検証できる十分な量を確認できたため、この測定は2022年度に実施予定の実験において重要な測定となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来であれば、予備実験のみならず本実験まで実施予定であったが、それを実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は2021年度に実施した予備実験の結果をもとに本実験を2つ実施する予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度は予備実験のみを実施し、本実験が実施できなかったため。また、予定していた国際学会への参加や国内学会の現地開催がなくなってしまったことも影響している。 2022年度は昨年度の結果をもとに本実験を実施する予定であり、また現地開催での学会にも参加を予定している。
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