2021 Fiscal Year Research-status Report
体育授業における自己調整学習形成のための基礎的研究
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21K17623
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
須崎 康臣 島根大学, 学術研究院教育学系, 講師 (90825829)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自己調整学習 / レビュー / 質問項目 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,中学生を対象に体育授業における自己調整学習尺度の開発を通して,自己調整学習と原因帰属,自己効力感との関連について検討することを目的としている。そのために,次のことを検討していく。まず,体育授業における自己調整学習を測定するための尺度を開発することである。次に,その作成された尺度を用いて,原因帰属と自己効力感との関係について明らかにすることである。 体育授業において,教員が自己調整学習の形成を意図した授業を行ったとしても,生徒の自己調整学習を測定するための尺度がないのが現状である。そのため,その授業の評価が難しく,改善にもつなげにくい。また,自己調整学習と動機づけとの関連について検討した研究の蓄積が少ないといった課題がある。 以上のことから,本研究では,中学生を対象に体育授業における自己調整学習尺度の開発を通して,自己調整学習と原因帰属,自己効力感との関連について検討することを目的とする。そのために,次のことを検討していく。①体育授業における自己調整学習を測定するための尺度を開発② 成功・失敗における原因帰属が自己調整学習にどのような影響を与えているか,そして,その影響は自己効力感によって調整されるのかどうかである。 上記の内容を検討するために,令和3年度では体育授業を含む運動・スポーツにおける自己調整学習のレビューを行い,その成果を学会で発表を行った.また,自己調整学習尺度を開発するために,自由記述を基づいて項目の精選を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度は,先行研究のレビューおよび尺度作成に向けた質問項目の精選を行うことうができた.しかし,複数名での質問項目の精選に向けた協議が実施できていない状況である. 令和4年度は,複数名での質問項目の精選に向けた協議を実施する.次に,予定している尺度作成に向けた調査を行い,データの収集を行う.さらに,尺度の信頼性と妥当性の検証を行う.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度では,尺度作成のための調査を行うため,令和3年度に実施できなかった複数名での質問項目の精選を行う.また,調査によって得られた結果については,データ入力と整理を行うため,データ入力作業にかかる人件費(謝金)を計上する.あわせて,データ入力および分析に必要なPCの購入も行う.調査協力校への調査とその結果報告を行う予定であるため旅費を予定通り計上する.また論文投稿や英文校正に必要なその他の経費も予定通り計上する.
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Causes of Carryover |
(理由)令和3年度は自己調整学習に関するレビューと質問項目の精選を予定していた.自己調整学習の先行研究をレビューすることはでき,学会での発表も行えた.しかし,複数名での質問項目に向けた精選が遅れてしまい,それにかかる費用が使用できなかった. (使用計画)令和4年度では,尺度作成のための調査を行うため,複数名での質問項目の精選を行う.また,調査によって得られた結果については,データ入力と整理を行うため,データ入力作業にかかる人件費(謝金)を計上する.あわせて,データ入力および分析に必要なPCの購入も行う.調査協力校への調査とその結果報告を行う予定であるため旅費を予定通り計上する.
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