2023 Fiscal Year Research-status Report
青少年における個人の特徴に適した投法に関する研究:サイドハンドスローに着目して
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21K17629
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
前田 奎 京都先端科学大学, 健康医療学部, 講師 (00846686)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ハンドボール投げ / 体力 / オーバーハンドスロー / サイドハンドスロー |
Outline of Annual Research Achievements |
青少年の体力・運動能力,中でも投能力の低下は,学校や社会におけるスポーツ活動の展開,継続のためにも,解決すべき課題の一つである.本研究では,「サ イドハンドスロー」という投法に着目し,従来実施されてきた「オーバーハンドスロー」との比較から,体格や体力といった個人の特徴に適した投法とその動作 の特徴について明らかにすることを試みる.個人の特徴に適した投法およびその投動作の特徴が明らかになれば,学校体育やスポーツ指導の現場における適切な 投動作の指導,習得ならびに投能力の改善への貢献が期待できる. 2023年度には,男子大学生39名を分析対象として,オーバーハンドスローの記録がサイドハンドスローと比べて顕著に低いグループ(SHT)と記録の変化が少ないグループ(OHT)の2つに分け,体格および体力の比較を行った.その結果,オーバーハンドスローの記録および体重はOHTがSHTよりも有意に高かった.また,有意差は認められなかったものの,左右の握力に関しては効果量がおおよそ中程度であった.これらの結果から,オーバーハンドスローを不得意とするが,サイドハンドスローではある程度遠くに投げられるグループが存在することが明らかとなった.さらに,オーバーハンドスローの動作様式は複雑であるが,サイドハンドスローはムチ動作を伴わずに,ボールを握れなくても投げることができるため,筋力や運動能力の影響を受けにくかったことが推察される.これらの成果に関して,The 28th Annual Congress of the European College of Sport Scienceにて発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ分析は徐々に進んでいるが,本務校業務の増加を受けて,予定していた以上に時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も継続してデータ分析,特に三次元動作分析を進めるとともに,すでに得られた成果について学会での発表を予定している.
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Causes of Carryover |
データ分析に時間を要した結果,論文投稿にまで至らなかった. 今後論文投稿や学会発表といった成果発表に使用する.
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