2022 Fiscal Year Research-status Report
スマートフォンアプリと人工知能を用いた食事記録の精度と有用性を検討する臨床試験
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21K17637
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
北澤 勝 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (50874533)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 食事療法 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病治療における新規薬物治療の開発が進む一方で、食事療法に関しては病院での短時間かつ画一的な指導が長期にわたり継続している。食生活は実に多様であることから、詳細な記録に基づく個別指導の有用性が期待される。一方で、毎回の食事を記録/分析することは患者・医療者ともに負担が大きいことから、現場への導入が進まないのが現状である。近年、情報通信技術の進歩は目覚ましい進歩をとげており、社会も大きな変化を迎えている。具体的には①食事療法の評価のための、栄養評価の効率化に寄与する、食事画像解析技術や栄養素自記式アプリ関連技術など(栄養評価支援技術と呼称)と、②食事療法の実践のため、食事内容の改善に寄与する技術など(介入支援技術と呼称)である。しかし、食事療法関連技術の根幹たる①栄養評価支援技術について、臨床現場の視点から研究 した論文は少ない。 本研究課題では新しい食事療法関連技術について、医療現場での有用性を問う第一段階として、食事療法関連技術の根幹たる①栄養評価支援技術の基礎として、食事写真記録による栄養評価を、栄養評価のゴールデンスタンダードである秤量法と比較しその妥当性を検討する。 2022年度はスマートフォンアプリを用いた食事写真記録及び秤量法記録を同時に行う単群観察研究を開始した。秤量法記録と比較した、人工知能のよる食事写真記録の解析結果は相関係数が0.4程度と弱い相関を認めめるのみであった一方で、利用者による自記式記録を併用する事で相関係数0.9程度まで精度の上昇が見られた。また、本研究結果は2023年度の第66回日本糖尿病学会、第83回米国糖尿病学会で発表予定で現在は論文投稿の準備中である。今後は秤量法記録と、栄養士による食事写真記録の解析結果について解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度中に臨床試験は終了し、2023年度は解析、研究結果の公表を行う。概ね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は解析、研究結果の公表を行う。
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Causes of Carryover |
論文作成、学会発表に関わる支出を予定していたが、2023年度に繰り越しとなった。
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