2021 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of Empty Calorie Intake as an Early Detection Factor for Sarcopenia Obesity
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21K17642
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
冨賀 理恵 長崎県立大学, 看護栄養学部, 助教 (80881218)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 身体組成 / 食事調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国においては、高齢化に伴うサルコペニア(骨格筋量の減少)と高齢者の肥満を起因とする「サルコペニア肥満」が社会問題化することが必至である。サルコペニア肥満はそれぞれの病態よりも代謝異常、機能障害、心血管リスクを高める。そのため、未病段階での予防策の構築とそのための早期スクリーニングが重要である。本研究では、身体機能や栄養状況から、高齢者のサルコペニア肥満の早期スクリーニング法を構築することを目的とした。さらに、この指標の一つとして「カロリーは高いが栄養素が極めて少ない」”エンプティ・カロリー”の摂取量がサルコペニア肥満に寄与していると仮説を立て、疫学的及び実験研究的手法を用いて検証する。検証内容は1.食事調査によるエンプティ・カロリーの算出及び骨格筋量・身体組成分析を確立すること、2.エンプティ・カロリーの摂取が、骨格筋量と体脂肪量に与える影響を明らかにすることとした。初年度は、高齢者30名の食事ならびに身体組成・活動量の調査を行った。身体的特性を明らかにするためにも、アンケート、採血や採尿などの試料についても採取済みである。身体活動量は加速度計および二重標識水法(日常生活下のエネルギー消費量を算出するゴールドスタンダードとされている)を用いているが、実際の値の算出には次年度に行う予定である。食事調査には、3日間の食事記録法と写真記録法を併用した方法を用いた。対象者への食事の聞き取りも完了しており、栄養価の計算を行うことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は対象者の身体的・栄養的特徴や活動状況を把握するために調査を行うことを目的とした。その際に30名の高齢者の調査を行うことができたため、予定通り研究を遂行した。次年度からは栄養価の算出および日常の身体活動量、体水分量の分析を行う予定としている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は得られたサンプル・データを用いて、二重標識水法によるエネルギー消費量の算出と食事記録からの栄養価を計算する。
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Causes of Carryover |
別の研究費が採択されたため、若手研究で必要な消耗品と共同で使用することができた。そのため予定より次年度の使用額が多くなった。
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