2021 Fiscal Year Research-status Report
Prophylactic intervention of exercise and probiotics protects sepsis through elevated Irisin levels.
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21K17650
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
長太 のどか 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教 (10772593)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | イリシン / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症は感染症を契機に発症する全身性炎症反応症候群(SIRS)の状態であり、播種性血管内凝固症候群(DIC)から制御不能な多臓器不全となり死に至る重篤な疾患である。敗血症を一度発症すると進行が早く、重症化や二次感染を引き起こしやすい。そのため、医学が発展した現在でも国内外において死亡率が非常に高い疾患である。敗血症の罹患や重症化を避け、患者のQOL(Quality of Life)を最大限に向上させるためには、敗血症の特異的治療薬の開発や予防的介入が非常に重要となる。しかしながら、現在までに敗血症に対する効果的な特異的治療法や予防的介入法はなく、これらの開発に期待が寄せられている。 2012年に新たに発見されたイリシンは、運動によって骨格筋から血中への分泌が増加する運動ホルモン(ミオカイン)である。イリシンは運動中や運動後に骨格筋細胞から分泌され、筋肉と身体の他の組織や臓器との間のリンクとして機能する。本研究で我々は、運動とプロバイオティクスによるアプローチが循環イリシンレベルを上昇させることで敗血症の予防的介入として機能するか調べ、その予防的介入によって敗血症誘導性の炎症を抑制し、さらに腸内細菌叢の撹乱を防ぎ、免疫機能を保護することができるか検証している。 2021年度において、我々は骨格筋から分泌される内因性の循環イリシンレベルを著しく上昇させる運動プログラムを新たに立ち上げた。また、マウスの場合、運動直後からイリシンが分泌され、少なくとも24時間は体内に循環し続けることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の1年目となる2021年度に、内因性の循環イリシンレベルが上昇する運動プログラムを新たに立ち上げることができた。また、イリシンレベルの有意な上昇は運動直後から認められ、少なくとも24時間後までは有意なレベルを維持し続けることを証明した。したがって、今後の研究計画につながる基盤を固めることができたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は、2021年度の研究で新たに立ち上げた運動プログラムを用い、敗血症モデルマウスに対するイリシンレベルへの影響や運動とプロバイオティックアプローチの予防的介入が敗血症性炎症の抑制効果および免疫機能保護に寄与するか検証していく予定である。また、さらなる学術的意義のある内容に応じて本研究計画内容に一部追加や修正を加えることも視野に入れ、新たな研究分野にも挑戦しながら本研究課題を達成し、より発展させていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
実験に必要な器具・物品等が予定より安く入手できたため、購入費用に余裕ができ、次年度使用額が生じた。 これらは2022年度助成金と合わせて、実験用動物や試薬、器具、消耗品等の購入に使用する計画をしている。
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Research Products
(1 results)