2021 Fiscal Year Research-status Report
表皮角化のエピジェネティクス制御機構及びその加齢変化におけるビタミンCの意義
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21K17697
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
佐藤 綾美 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30897476)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ビタミンC / 表皮角化 / DNAメチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ビタミンCはDNA脱メチル化酵素であるTen-eleven translocation (Tet)の補因子として作用し、エピゲノム調節に関与することがわかってきた。そこで本研究では、ビタミンCの表皮角化過程におけるエピジェネティクスを介した制御機構を明らかにすることを目的とする。まず初年度は、表皮角化細胞を用い、ビタミンCの細胞生存活性への影響や細胞内取り込み量の経時変化などを評価した。また、ビタミンC添加がTet反応産物であるヒドロキシメチル化シトシンを増加することを明らかにした。さらに、阻害剤を用いた実験により、ビタミンCによる脱メチル化作用はTetを介していることを実証した。以上より、ビタミンCはTetを介して表皮角化過程での遺伝子発現調節に作用することが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の肝である部分の実証実験を終え、当初の仮説通りに研究が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
ビタミンCの脱メチル化作用により具体的に発現が変化する遺伝子群の同定等を進める。
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Causes of Carryover |
学会がオンライン開催になったため旅費が必要なくなった。 次年度は学会がオンサイト開催のものが増えるため旅費を使用する。
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