2022 Fiscal Year Research-status Report
エナジーキューイングによる無線給電情報通信ネットワークの情報通信と給電の最適化
Project/Area Number |
21K17731
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
眞田 耕輔 三重大学, 工学研究科, 助教 (30777545)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 無線給電 / 情報通信ネットワーク / 待ち行列理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 無線給電/充電機能を備えたIoT端末と基地局で構成されるネットワークを対象とし, 令和4年度は, 主にIoT端末の給電機会取得方法に着目して情報通信のスループット特性をエナジーキューイングモデルにより解析的に明らかにすることを目的に研究を進めた. 令和3年度に, 定期的に給電基地局が配下の端末に対して給電を行い, 端末の情報通信は 自律的に行う給電・情報通信スケジューリング方式の提案を行なっている. 令和3年度は理想化された条件における提案手法の性能評価であったので, 令和4年度では, ネットワークにおける基地局と端末間の距離特性を考慮したうえでの性能評価を行なった. 給電基地局に対する給電要求および情報通信を自律的に行う従来方式との性能比較より, 基地局から遠い位置に配置された端末と近い端末が混在するようなネットワークにおいて, 高いスループット性能が得られることを理論解析および計算機シミュレーション結果より示した. 現在, これらの研究成果は海外論 文誌への投稿準備中である. 令和3年度に着手予定であった研究課題である 「給電基地局のアンテナ特性による給電効率とネットワークのスループット特性の解明」は令和4年度に着手して, 理論解析モデルの構築を行った. この成果も国内研究会にて発表を行なった. 令和4年度で得られた成果は, 国内研究会にて2回, 国際会議にて1回発表を行った. また, 令和4年度の補助金は, 計算用ソフトウェア, 消耗品, 国内海外学会発表および調査のための学会参加費, 旅費に当てられた. 今後の研究計画として, トラフィック特性を考慮したうえでの, 無線給電情報通信ネットワークにおける性能評価および提案手法の有効性の確認に着手する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は, 令和3年度で得られた成果である, 定期的に給電基地局が配下の端末に対して給電を行い, 端末の情報通信は自律的に行う給電・情報通信スケ ジューリング方式の距離特性を考慮した性能評価に取り組み, その有効性を解析およびシミュレーション結果より示すことができた. また, 令和3年度に着手予定であった「給電基地局のアンテナ特性による給電効率とネットワークのスループット特性の解明」に対して, この研究課題を令和4年度に進め, すでに国内研究会にて発表済みである. したがって, これらの成果から申請者の研究計画はおおむね順調に進展していると結論づけられる.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は, 提案したスケジューリング方式に関して, 端末ごとにトラフィック特性が異なるネットワーク環境での評価性能評価, それに伴う更なる改良を進めていく.
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Research Products
(6 results)