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2021 Fiscal Year Research-status Report

教師なしで学ぶ汎用型3次元形状特徴量の開発と,少数派3次元形状の解析への応用

Research Project

Project/Area Number 21K17763
Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

古屋 貴彦  山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00770835)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords3次元形状 / 形状特徴量 / 教師なし学習 / 深層学習
Outline of Annual Research Achievements

本研究のねらいは,製造・医療・建築等の幅広い分野で利用される多種多様な3次元形状データを効果的に解析(例:分類,比較,検索,領域分割,再構成,位置合わせ)することである.従来の教師あり深層学習による3次元形状解析は,人手によりラベル付けされた形状データが多数必要となるため,実用面で制限があった.本研究課題では,ラベル付けされたデータが不要である教師なし深層学習の枠組みで,幅広い形状種の解析に使える「汎用型」の3次元形状特徴量を獲得する技術の確立を目指す.
初年度は主に,3次元形状データ(3次元点群データ)の検索または再構成に焦点を当てた2つの研究を実施した.1つ目の研究では,検索に適した3次元形状特徴量を教師なし学習するための深層ニューラルネットワークおよびその訓練方法を提案し,本提案手法が従来の教師なし特徴学習法を超える検索精度を示すことを実験的に明らかにした.2つ目の研究では,3次元形状の再構成に適するニューラルネットワークおよび訓練方法を提案し,従来の3次元形状再構成ニューラルネットを超える形状再構成精度を示すことを確認した.
上記2つの研究で提案した深層ニューラルネットワークはいずれも,それらの訓練にラベル付きの3次元形状データが不要である.また,実験を通して高い形状検索精度,および高い形状再構成精度を得たことから,質の良い3次元形状特徴量の教師なし深層学習に成功したと言える.ここまでの研究成果は論文誌論文にまとめ,現在投稿準備中である.しかしながら,これまでの研究で獲得した3次元形状特徴量の汎用性は十分でない.その理由は,これら手法が3次元形状の検索または再構成に特化しており,評価実験に用いた形状データセットも少ないためである.今後は,より汎用性の高い形状特徴量を獲得するための学習法の開発,および多数の形状データセットを用いた評価実験を実施する.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題の進捗状況はおおむね順調である.初年度の計画は,汎用型形状特徴量の開発,およびその評価方法の確立である.これらの内,評価方法の確立については初年度に実施した研究を通してある程度完了した.初年度の研究で取り組んだ3次元形状の比較,検索,再構成に加えて,本研究が想定する他の形状解析タスク(例えば,分類,領域分割,位置合わせ)はいずれも標準的なベンチマークデータセットが存在するため,これらデータセット群を2年目以降の研究に利用できる.一方で,汎用型形状特徴量の開発については未完了である.初年度の研究で高精度な形状特徴量の獲得にはある程度成功したものの,これら特徴量の汎用性については改善の余地がある.すなわち,初年度に実施した研究で開発した3次元形状特徴量は,3次元形状の検索または再構成に特化しているため,十分な汎用性が期待できない.そのため,汎用型形状特徴量の教師なし学習法を新たに考案する必要がある.

Strategy for Future Research Activity

2年目は,本研究課題の技術的なコアである汎用型形状特徴量の教師なし学習法の考案・開発に注力する.近年では2次元画像解析や自然言語処理の分野で強力な深層ニューラルネットワークとその教師なし学習法が数多く考案され,大きな成果をあげている.本研究ではこれら3次元形状解析とは異なる分野で開発されたニューラルネットワーク(例えば,Transformerネットワークやこれを利用した学習法であるBERT)を3次元形状特徴量の教師なし学習に応用することを検討する.こうして開発した3次元形状特徴量の汎用性を,多種多様な3次元形状データの多様な解析タスク(例:分類,比較,検索,領域分割,再構成,位置合わせ)において評価する.得られた研究成果を国際学術論文誌論文,または国際学会論文として発表し,世界に広く知らしめる.
2年目の研究における深層ニューラルネットワークの訓練,および評価実験を実施するためには,豊富な計算資源が必要である.そこで,多数の演算コアと大容量のVRAMを持つGPUを複数搭載した計算機を1台購入し,2年目以降の研究に役立てる.

Causes of Carryover

本差引額は,深層学習の計算に必要なGPUを購入するための資金の一部である.2021年度はGPUの品薄が続いたため,購入予定のGPUを発注することができなかった.その代わり購入予定のGPUよりも一段安価なGPUを購入したため,本差引額が発生した.本差引額は2022年度の物品費と合わせ,より高性能なGPUの購入に充てる計画である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] DeepDiffusion: Unsupervised Learning of Retrieval-adapted Representations via Diffusion-based Ranking on Latent Feature Manifold2021

    • Author(s)
      Takahiko Furuya, Ryutarou Ohbuchi
    • Journal Title

      arXiv preprint

      Volume: 2112.07082 Pages: -

    • Open Access
  • [Presentation] 自己注意機構を用いた3次元点群形状の解析2021

    • Author(s)
      刈込 喜大
    • Organizer
      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)2021
  • [Presentation] 深層学習を用いた点群処理(中級)・3次元点群深層学習の解説と実践2021

    • Author(s)
      古屋 貴彦
    • Organizer
      大規模環境の3次元計測と認識・モデル化技術専門委員会 技術講習会
    • Invited

URL: 

Published: 2022-12-28  

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