2022 Fiscal Year Research-status Report
インタラクティブ深層学習モデルによる小児水頭症の高精度脳室セグメンテーション
Project/Area Number |
21K17774
|
Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
岩本 祐太郎 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 講師 (30779054)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | セグメンテーション / 深層学習 / 水頭症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は小児水頭症の診断のための高精度な脳室領域の自動抽出(セグメンテーション)及び定量化である。小児水頭症の脳室は脳形状の変形が大きく、脳室が不規則に散在していることから自動抽出の難易度が高い。2022年度は医師が簡易に利用可能なGUI(Graphic User Interface)の作成を行った。GUIでは、手動のセグメンテーション機能に加え、昨年度構築したUNetによる自動セグメンテーション機能を導入した。加えて、axial, coronal, sagittal方向からのビューワー機能やMR画像に対して抽出した脳室領域をオーバレイする機能も追加した。また、頭蓋内容積を算出するために三次元MR画像から頭蓋骨領域を除去する方法として、深層学習による手法(Andrew Hoopes et al., NeuroImage, 2022)が小児水頭症患者の脳に対してもきれいに頭蓋骨領域を除去できることを確認した。更に、統計的な解析を容易にするため、フォルダから複数の三次元MR画像を一括してフォーマットの変換、頭蓋骨領域の除去、自動セグメンテーションすることができる機能を実装した。本研究は関西医科大学と立命館大学との共同研究であり、毎月一度程度共同研究先の医師と立命館大学の先生と研究に関する打合せを行った。 今後は自動抽出結果に対して医師が修正可能なインタラクティブ深層学習モデルを構築する。また、精度を向上させることを目的として、インターネット上で公開された利用可能な大規模医用画像データセットを利用して深層学習の事前学習させることなをを検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
深層学習手法UNetによるセグメンテーションによって、抽出が十分なデータが複数あったため、2022年度と2023年度の計画を入れ替え、先に医師が利用可能なGUIの構築を行った。GUIの構築では、自動セグメンテーション機能に加え、手動セグメンテーション機能による修正機能を加え、脳室の体積を算出できるようにした。また、頭蓋内容積を算出するため、頭蓋骨領域を除去する手法を複数検討し、深層学習による手法(Andrew Hoopes et al., NeuroImage, 2022)がきれいに頭蓋骨領域を除去できることを確認した。
|
Strategy for Future Research Activity |
深層学習手法UNetによるセグメンテーションにより、複数のデータでは十分な抽出結果が得られたため、2022年度と2023年度の計画を入れ替え、先に医師が簡便に利用可能なGUIの構築を行った。そのため、2023年度は, 自動セグメンテーションの結果が不十分なデータに対して、インタラクティブ深層学習による修正機能やインターネット上で利用可能な大規模医用画像データセットによる事前学習により精度の向上を図る。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により国際学会参加のための旅費の支出がなかった。また、毎月1回実施している共同研究の打ち合わせに関して、オンラインで実施したため、旅費の支出がなかった。 次年度の使用計画として、国際会議への参加及びこれまでの研究成果を論文誌へ投稿するための校正費や投稿費に支出予定である。
|