2023 Fiscal Year Annual Research Report
Automatic Configuration of Preference-based Evolutionary Multi-objective Optimization Algorithms
Project/Area Number |
21K17824
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
田邊 遼司 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 助教 (80780923)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 進化計算 / 進化型多目的最適化 / 選好に基づく最適化 / 意思決定 / 指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は次の2つの研究に取り組んだ.
- 選好に基づく進化型多目的最適化手法における目的値の正規化の影響の解析. 進化的多目的最適化の実応用では, 例えば時間と金銭的コストのようなスケールの異なる目的関数を扱うため, 目的関数値の正規化が重要な役割を果たす. しかし, 選好に基づく進化型多目的最適化では正規化の影響は研究されておらず, 正規化操作の種類が性能にどのような影響を与えるかは不明である. 本研究ではまず, 選好に基づく進化型多目的最適化における正規化手法は, ideal pointとnadir point, およびパレートフロントの範囲の近似という3点で, 通常の進化型多目的最適化よりも性能が乏しいことを明らかにした. これは, 選好に基づく進化型多目的最適化はパレートフロントの部分集合であるregion of interestの近似を目的としているため, 集団は一般的にパレートフロント全体を被覆しない性質が原因である. 次に, 代表的な選好に基づく進化型多目的最適化手法にて3つの正規化手法の有効性を明らかにした. 選好に基づく進化型多目的最適化では明確に最良となる正規化手法は存在しないが, 本研究で設計した外部アーカイブに基づく正規化手法が比較的良好であることがわかった. - 任意の進化型多目的最適化手法を選好に基づく進化型多目的最適化手法に組み込む枠組みの設計. 進化型多目的最適化手法の開発研究は活発にされており, 数多くの高性能な手法が提案されている. これら既存の手法を選好に基づく進化型多目的最適化に拡張できれば, ゼロベースで専用の手法を設計する必要がなくなる. そこで, 本研究では任意の進化型多目的最適化手法を選好に基づく進化型多目的最適化手法に組み込む枠組みを設計した. 提案する枠組みを使って自動アルゴリズム構成を適用することも可能である.
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