2023 Fiscal Year Annual Research Report
二値分類機械学習モデルを用いる高コスト最適化問題に対する進化的アルゴリズム
Project/Area Number |
21K17826
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
原田 智広 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40755518)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 進化計算 / 機械学習 / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,最適化手法の一つである進化的アルゴリズム(EA)に2つの解の優劣を判定する二値分類型のサロゲート(代理評価)モデルを組み込み,最適化に要する計算時間を削減するサロゲート型EA(SAEA)の確立を目的とする.この達成に向け,2023年度は研究代表者が提案した二値分類方サロゲートモデルであるExtreme Learning Machine-based DirectRanker (ELDR)を用いた制約付き最適化問題に対するEAを探求した.具体的には,従来のサロゲートモデルでは最適化問題の目的関数と制約条件のそれぞれに対して学習を行う必要があるため,特に制約数の増加に伴いサロゲートの学習コストが増加する問題があった.これに対し,ELDRは目的と制約の数によらず1つのモデルを学習するだけで推定が可能であるため,制約数が増加しても一定の学習コストで実行できる利点がある.また,2023年度には,サロゲートモデルの推定精度がSAEAの探索性能に与える影響を分析することで,SAEAが十分な性能を発揮するために求められるサロゲートの精度と,精度に応じて有効なSAEAの探索戦略が異なることを示した.さらに,SAEAに関する研究を発展させ,EAを用いた最適化の環境負荷を考慮し,サロゲートモデルを使用することで計算時間を削減できるだけでなく,最適化に要するエネルギー消費を削減可能かどうかの初期検討を開始した. 研究期間全体を通じて,(1)二値分類型の新しいサロゲートモデルであるELDRの提案,(2)ELDRを用いたEAの制約あり・なしの最適化問題に対して有効なアルゴリズムの確立と有効性の検証,(3)実社会の最適化問題としてハイブリッドロケットエンジン設計を対象とした提案手法の有効性の実証,に取り組んだ.
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Research Products
(8 results)