2021 Fiscal Year Research-status Report
最適な構造の選択に基づく構造的スパース性活用法の開発とその応用
Project/Area Number |
21K17827
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
黒田 大貴 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (20868731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 構造的スパース / ブロックスパース / 最適化 / 凸解析 / 信号処理 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,所望の未知情報に最適な構造を自動的に特定した上で構造的スパース性を活用できる方法を実現することである.2021年度は,本研究の第一段階として,構造的スパース性の最重要例であるブロックスパース性に注目して研究を行なった.既知の固定ブロック構造下でのスパース性はブロックごとのノルム和を抑圧することで効果的に促進できることが知られているが,本研究ではこのアイディアを発展させ,「ブロックごとのノルム和を最小にするブロック構造」を所望の未知情報に最適なブロック構造として採用することを提案した.さらに,膨大なブロック構造の候補から最適なブロック分割を見つける困難な問題を,大域的最適解を効率的に求めることが可能な凸最適化問題に帰着して解決することに成功した.この研究成果を纏めた論文は信号処理のトップジャーナル(IEEE Transactions on Signal Processing)に掲載されている.また,フェーズドアレイ気象レーダにおける構造的スパース性の活用法についても研究を行い,その研究成果を纏めた論文がリモートセンシング分野のトップジャーナル(IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing)に掲載されている.圧縮センシングMRIに関する研究も行い,国際学会(European Signal Processing Conference 2021)でその成果を発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
所望情報に対して最適なブロック構造を特定する困難な課題を,理想的な凸最適化問題に帰着する着想を得て首尾良く解決することができた.この成果を本年度中に論文に纏めて論文誌(IEEE Transactions on Signal Processing)に投稿し,掲載に至っている.
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Strategy for Future Research Activity |
情報通信工学やデータサイエンスの実問題に現れるほとんどの構造的スパース性は,所望情報に付与されたグラフのいくつかの部分グラフに非ゼロ成分が集中する形式で表すことができる.本研究の応用範囲を一層拡大するために,今年度に開発した方法のグラフ表現可能な構造に対する拡張に取り組む.また,並行して「フェーズドアレイレーダを用いた気象観測」等の理工学の実問題への応用にも取り組んでいく.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により,2つの国際会議(ICASSP, EUSIPCO)を含む全ての学会発表がオンライン開催となり,学会発表の際の旅費が不要になったため次年度使用額が生じた.繰り越した予算は 2022年度に開催される学会の旅費及び参加費等に使用する.
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Research Products
(9 results)