2023 Fiscal Year Research-status Report
操作対象物の時系列動作ロギングに基づくロボットアームの身体性に依存しない動作教示
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21K17834
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
秋月 秀一 中京大学, 工学部, 講師 (40796182)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | モーションキャプチャ / 道具操作 / 姿勢推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,ロボットの身体性に依存しない動作教示法を確立することである.一般的な動作の教示方法は,各関節の動きを直接指定する方法である.教示される動作パラメータは,関節数や腕の長さ,エンドエフェクタの仕様(これらをまとめて身体性と呼ぶ)に依存するため,他のロボットにはそのまま利用する ことはできない.一方で,操作される対象物に着目すると,把持される部位や持ち上げられた後の軌跡は共通性が高いと考えられる.したがって,従来の教示方法のように,“ロボットがどのように動くべきか”を教示するのではなく,“対象物がどのように動かされるべきか”を教示することによって,複数ロボット間の身体性の違いに依存しない動作生成が可能になることを示す. 2023年度は,人間に操作される道具の軌跡をモーションキャプチャシステムによって取得し,ロボットによってその動作を再現させる実験を実施した.研究テーマ立案時の想定通り,人間と同様の把持方法では,道具の操作がそのまま再現できない場合があることが判明した.したがって,この問題を解決するための方法を2024年度の実施項目に据えることとした.さらに,物体の姿勢推定アルゴリズムの高度化について検討した.3次元点群による物体の姿勢推定タスクにおいて,距離センサによる計測によって発生する外乱(ノイズ,欠損,オクルージョン等)を模擬したデータ人工的なデータ加工が,認識性能の向上に寄与することを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
時系列動作ログデータのフォーマット策定については遅れが出ているが,ロボットによる動作軌跡の再生のための実験システムが出来上がり,動作教示の方法についての一定の指針が得られたため,おおむね順調であると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
次の2点について研究を進める.1点目は,人間による道具の動作軌跡データをロボットのための動作軌跡データに変換するためのアルゴリズムを立案することである.これによって,身体性の違いに依存しにくい動作教示を実現する.2点目は物体の姿勢推定技術の高度化である.姿勢推定の機械学習に効果的な人工的なデータ加工の指針について研究成果をまとめる予定である.
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Causes of Carryover |
当初予定していたよりも学会発表件数が少なかったため,次年度使用額が生じました.次年度は発表件数が増える予定なので,そのための費用として使用させていただければと思います.
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