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2023 Fiscal Year Research-status Report

「柔らかさ」に着目した感性の神経基盤解明の試み

Research Project

Project/Area Number 21K17840
Research InstitutionSapporo City University

Principal Investigator

矢久保 空遥  札幌市立大学, デザイン学部, 助教 (50780079)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords柔らかさ / 共感覚的比喩 / 通様相性 / 脳時図(MEG)
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は視覚刺激に対する網羅的な印象評価実験を実施し, 柔らかさをもたらす視覚刺激の特性を明らかにした(未発表). 実験は過去に用意したVRゴーグルのアプリケーションを使用し, HSV標色系に基づきランダムに色を提示した. 実験参加者には提示された色について, 画面上に表示された評価語をどの程度感じるのかをリッカートスケールで回答してもらった.
また, 甘味・塩味・旨味・酸味の4味のバランスと柔らかさを始めとする共感覚的比喩表現の関係に関して実験を行った. 甘味・塩味・旨味・酸味それぞれについて4段階の刺激強度を設定し, これらを組み合わせ16の味覚サンプルを用意した. なお, 味覚サンプルは純水にブドウ糖・塩化ナトリウム・グルタミン酸ナトリウム・クエン酸を溶解させたものである. 16サンプルの作成にあたっては実験計画法に基づき, 各味を配合した. この実験の結果, 酸味と塩味の程度と柔らかさの間に重相関の関係が観察され, さらに有意性は低いが甘味との関係も示唆された(未発表).
今後, これまでに得られた聴覚, 視覚, 味覚, 触覚, 聴覚的柔らかさを提示した際の脳活動をMEGを用いて観察し, 「柔らかさ」という感性的な印象がどのような脳活動によってもたらされるのかを明らかにする. また, 各刺激を提示した際の活動の比較から感性がどのような神経基盤に基づき発現するのかを検討していく.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

COVID-19の影響で実験を実施できないでいたが, 昨年度で実施すべき実験を全て実施することができ, これまでの遅れを取り戻すペースで研究は進行している. 一方で, 実験データの分析・MEGの使用準備については実施することができなかったため, 2024年度に繰り越すこととなった. 以上の理由から, やや遅れていると評価した.

Strategy for Future Research Activity

昨年度から繰り越している内容として, 1)これまでの実験のデータ分析, 2)MEG仕様の手続き が挙げられる. 1) に関しては2024年度に入ってから着手しており, 2024年5月段階で概ね完了している. また 2)に関しては目下, MEGを所有している研究者への打診を行っているところであり, 機器の操作・結果の分析等の観点から共同研究という位置付けとして実施することを検討しているところである. なお, 6月中にMEGの使用に関する調整を行い, 9月に実験の実施を検討している.

Causes of Carryover

COVID-19の影響で当初計画よりも延長して研究を実施したため, 次年度使用額が生じる.
使用予定としては
・MEGの使用料, ・MEGを用いた実験に伴う実験参加者, 実験補助者謝金, ・国際会議出席に伴う出張旅費, ・論文投稿に伴う投稿料
を予定している.

URL: 

Published: 2024-12-25  

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