2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K17868
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
常 穹 東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (50845279)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ZNCC / GPU / 実時間処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、モバイルGPUを用いてバイアスの変動に頑健な系列データの類似度算出手法であるZNCCの高速化を実現し、その研究成果をまとめて論文誌にて発表した。この手法は動作ベクトルのマッチング問題に有効であることをすでに検証されたが、計算量が多いためにそのまま高速システムにおいてはあまり用いられない。画像スキャン方式を通常の左から右へのラインスキャンから上下方向も含むジグザグスキャンまで変更することにより、メモリ使用量の削減や効率的なメモリアクセスを実現することができた。さらに、レジスタの使用を工夫することにより、処理速度が従来手法の約2倍程度までアップできた。これにより、モバイルGPUでZNCCの高速処理を実現でき、高速ダンス支援システムに応用することが可能になった。この手法はマッチングに必要とされるGPU内部メモリ使用量を大幅に削減することができるものであり、近年のGPUの高性能化を考えた時に、非常に有効な手法であると言える。 次に、大規模ニューラルネットワークの高速化を実現するため、GPU Primitiveの使用も検討した。行パータンデータのマッチング問題を対象として、GPUでの並列処理手法を提案し、高速マッチングすることを実現した。その研究結果を国際会議にて発表した。 さらに、動作検出アルゴリズムの計算量を削減ため、キーフレームの動作だけを学習し、新たな動作を生成することで補間処理を行う手法を提案した。その研究成果は論文誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度の予定は、動作ミス検知するアルゴリズムの実効性を検証し、検知する機能を実現することであった。ZNCCにより動作ベクトルのマッチングに関する検討を行い、モバイルGPUでの高速化手法を提案し、リアルタイムで実現することができた。その成果をまとめて、論文誌にて発表した。また、これら研究のために、GPU付きのパーソナルコンピュータやステレオカメラを購入した。ステレオカメラは動作データの収集に用い、パーソナルコンピュータによりGPUアルゴリズムの検討やキーフレーム動作の学習を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度においては、動作検出アルゴリズムOpenposeのGPUでの高速ウェイトプリング手法を検討し、令和3年度に購入したパーソナルコンピュータ実機上での評価を行い、その結果を元に論文の執筆及び論文誌への投稿を目指す。この高速化手法に関しては、一部すでに検討終了している。これらと並行して、本手法の問題点である大型のニューラルネットワークをリアルタイム実行の複雑さを解決するために、通常浮動小数点数の計算から、バイナリ型のデータ計算によるネットワークの圧縮に着手する。この研究に関しては、様々な評価を行い、論文誌への投稿を目指す。
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Causes of Carryover |
令和3年度に投稿した論文誌の英文校正やオープンアクセスするために一定の金額を計画したが、現時点で査読結果をまだ出ていなかったため、次年度に使用する予定がある。
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Research Products
(6 results)