2022 Fiscal Year Annual Research Report
Can obligate hydrogen-utilizing organohalide respiring bacteria use electrons from electrodes as an energy source?
Project/Area Number |
21K17900
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
孟 令宇 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (10859440)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | Dehalococcoides / Desulfosporosinus / 電気化学的な脱塩素化 / 水素伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は偏性水素資化性脱ハロゲン化呼吸細菌であるDehalococcoides mccartyi NIT01株が電極の電子を利用し脱塩素化するために、電極とNIT01株間の電子伝達を担う機能微生物の探索、そして電極―機能微生物-NIT01株間の電子伝達機構の解明を目的とする。 本研究では、二槽式の電気化学セルを用いカソード電極にNIT01株と水田土壌を同時に接種し、―0.3 V vs. SHEの電圧を印加した。共接種の系(P-Dhc+S)が単独接種系(P-DhcとP-S)により顕著に脱塩素化が進みエチレン生成量が一番高かった。これに対して単独接種の系ではエチレンが生成されなかった。さらに、200日間の集積培養を行い脱塩素化パフォーマンスが安定後に菌素解析を行い、Desulfosporosinus属細菌の類縁種が機能微生物と推定した。その後集積物からDesulfosporosinus meridiei 及びDesulfosporosinus Orientisにそれぞれ95.2%と96.2%の相同性を示したMM01株を分離できた。また、NIT01株との純粋株共培養実験により、単独接種により共培養の方が高い濃度のエチレン生成が確認できた。NIT01株培養において水素が未検出されていることに対してDesulfosporosinus meridiei及び共培養の系において水素が検出された。さらに、この2条件においてはカソード液内の細胞増殖による形成された濁りが確認された。以上の結果により、NIT01株と電極間の電子伝達を担う機能微生物であるDesulfosporosinusが電気化学的な水素生成を促進し、生成された水素がNIT01株の脱塩素化に寄与したのではないかと考えた。
|