2021 Fiscal Year Annual Research Report
Rapid Detection System for PFASs with Regulated Structures by Ion Mobility Mass Spectrometry
Project/Area Number |
21K17901
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
雪岡 聖 京都大学, 地球環境学堂, 研究員 (30883699)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ペルおよびポリフルオロアルキル物質(PFASs) / イオンモビリティ質量分析 / 規制対象構造 / 迅速検知システム |
Outline of Annual Research Achievements |
環境残留性に加え、遺伝子損傷性を有するペルおよびポリフルオロアルキル物質(以下、PFASs)は4,000種類以上存在し、地球規模で汚染が拡散している。近年、その化学構造が複雑化している中、規制対象物質を素早く見つけ出す分析法が求められているが、従来の「精密質量値のみに着目したアプローチ」には化学構造の解釈という点で限界がある。本研究は、イオンモビリティ質量分析による規制対象構造を有するPFASsの迅速検知システムの構築を目的とした。規制対象構造であるフルオロアルキルイオンに着目するとともに、イオンの移動度(ドリフトタイム)による分離技術であるイオンモビリティ質量分析を組み合わせる。物質にコリジョンエネルギーを照射して生成する断片イオンのドリフトタイムを評価することで、データベース範囲外の未知のPFASsを見逃さない迅速検知システムを構築する。また、汚染物質を迅速かつ簡便に評価しうる、新たな化学物質管理・評価方法の確立に挑戦する。具体的に本研究では、断片イオンとしてフルオロアルキルイオンを生成するというPFASsの特徴に着目した。12種類のPFCAs, 6種類のPFOSの異性体、6種類のPFOAの異性体を分析対象とした。液体クロマトグラフィーイオンモビリティ四重極飛行時間型質量分析計(LC/IM-QTOF-MS)を用い、ネガティブモードのESIで分析した。異性体の分子関連イオンは、イオンモビリティのドリフトチューブ内で分離され、側鎖は直鎖に比べて短いドリフトタイムで検出されることを確認した。
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