2023 Fiscal Year Research-status Report
Can tree diversity mediate impacts of forest fragmentation on animal diversity and ecosystem services?
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21K17912
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久野 真純 京都大学, 情報学研究科, 助教 (90888025)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生物多様性 / 景観生態学 / 群集生態学 / 保全生態学 / 鳥類生態学 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度(2021年度)に福井県周辺にて設置した正方形の調査区(400m * 400m)において、鳥類調査を行った。具体的には、都市、および農地において各調査区内に2地点の調査ポイントを設置し、森林生息地の分断化が鳥類の多様性・個体数に与える影響を調べるため、繁殖期(2023年5月~6月)、越冬期(2023年11月~12月)にかけて福井県内(福井市、鯖江市、越前市、越前町、池田町、あわら市、坂井市)および石川県(加賀市、および河北潟地域)で鳥類の定点調査を行った。加えて、各農地・都市の調査地において森林タイプの調査を行った。調査は研究協力者の出口翔大博士(福井市自然史博物館)、福井県野鳥の会会員3名、および本村健博士(長野県中野市)と行った。調査期間中に福井市自然史博物館にて数回のミーティングを行うことで議論を深めた。 さらに、同じく都市、農地景観において越冬期の鳥類調査を京都府(宇治市、京都市、亀岡市、京田辺市、和束町)、奈良県(生駒市)、大阪府(枚方市)で行った。 これらの調査地域のGISに関するデータの試験的な取得・解析を行った。 成果の一部(石川県河北潟地域の農地サイトにおける鳥類群集の比較に関する研究)を2024年3月日本生態学会にてポスター発表により報告した。そのほか、2023年9月に日本鳥学会に参加し、鳥類生態学・景観生態学・生物多様性保全に関する発表を聴講・議論することで、当該分野における知識を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度まで調査の進行に遅れが生じていたものの、当初予定していた以上の調査地点数(約580)、および範囲で鳥類調査を進めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度行った近畿・北陸地方の調査地に加えて、広島県を中心とした中国地方における都市 農地・森林の鳥類調査のデータを取得するため引き続き野外調査を行う。取得したデータの統計解析、およびGISデータの取得・解析を行う。2024年9月に日本鳥学会、2025年3月に日本生態学会で成果の発表を行う。同時に投稿論文の原稿を執筆し、国際学術誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
当初、2~3年間の野外調査を予定していたが、2021年度はコロナの影響を受け調査を行えず、2022年度は海外で在外研究を行ったため国内での本調査を遂行することができなかったため。2023年度は計画通り調査を行うことができたものの、当初予定していた2年分の調査努力量を得るため2024年度の調査のため、および学会発表、論文出版費用のために繰り越した。
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