2023 Fiscal Year Annual Research Report
Tacit Knowledge of Persons with Disabilities and Value Chain in Agriculture, Forestry and Fisheries in Southeast Asia
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21K17945
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐野 竜平 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (90805342)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 障害者の労働及び雇用 / 暗黙知 / 東南アジア / 循環型人材育成 / ビジネスと人権 / シェルタードワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)東南アジアの企業や障害者団体は、以前にも増して障害者の労働及び雇用に注力している。特に農林水産業では、障害者が持つ知識をベースにした役割が注目されている。本研究は、「(就労機会が限られている)障害者に仕事を提供しよう」といった企業による慈善的な関与ではない取り組みに着目した。具体的には、アセアン地域の人口の7割以上を占めるインドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国を対象に研究を行った。 (2)これら3カ国の農林水産業に従事する障害者が持つ暗黙の知識は、イノベーションの源泉であると考えている。この主張を検証するため、障害者が関わる事例を詳しく調査し、現地の障害者の知識と事業の主要な課題の関係を研究した。その突破口を開くべく、比較研究の基盤となるデータや情報を収集できたのが研究成果の1つである。助成金などから成立する福祉事業という形ではない、障害者が持つ知識や経験の強みに基づく労働及び雇用の仕組みをさらに明確にする必要がある。 (3)本研究の一部は、国内外の大学や障害者団体が発行する研究誌やジャーナルに掲載され、学会や障害者団体が主催するセミナーや研究会で発表された。具体的には、3年間の研究期間中に、共著による関連書籍1冊、関連する雑誌・論文・記事6本、他にも国内外の学会やセミナーで成果を共有した。 (4)東南アジアの障害者が従事する農林水産業については、いわゆる「開かれた労働市場」での労働及び雇用形態がある。さらに、コミュニティに生きる障害者が支援を受けながら労働する「シェルタードワークショップ」も散見される。本研究では、特に後者の形態に対して肯定的な見方と批判的な見方の両面があることが明らかになった。今後は、開かれた労働市場への移行プロセスや、障害者自身が経営や意思決定に関与するシェルタードワークショップのあり方についてさらに研究する必要がある。
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Research Products
(7 results)