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2023 Fiscal Year Research-status Report

Online Learning Activities of Jewish Languages and Cultural Networking among Jewish People

Research Project

Project/Area Number 21K17956
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

鴨志田 聡子  東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (10773848)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2026-03-31
Keywords第二言語習得 / 複言語・複文化 / ユダヤ・スペイン語 / イディッシュ語 / レジリエンス / 言語継承 / セファルディ系ユダヤ人 / イスラエル
Outline of Annual Research Achievements

今年度はユダヤ人の言語学習活動の状況について、北米やパリの活動をオンラインで調査した他、パリで現地調査を行った。調査の内容は言語学習活動や文化活動の参与観察と聞き取り調査が中心だった。
報告者のこれまでの研究について、具体的なデータの蓄積がある程度できたので、CERMOMの研究者や社会学、政治学、医学に渡る多分野の研究者との研究交流を行った。
危機言語やユダヤ学の研究分野にとどまらず、第二言語学習や言語学習法、レジリエンスなどに関連する多分野に応用可能だと考え、方向性を模索している。さらに、CERMOMの研究者等との共同研究の計画をたて、その計画を実施するために追加の研究費に応募し、採択された。
アウトリーチ活動として、フィールドワークや文献調査で得た情報を一般向けに書いている。その予備段階として雑誌『ふらんす』(白水社)にて、一年間の連載「パリとユダヤ人」にて出版した。
また今年度半ばである2023年10月7日から始まったイスラエルとハマスの戦争の影響によりパレスチナ・イスラエル問題にも関心が高まった。報告者も一般向けの解説を依頼されることが増えた。中学生やその保護者に向けて「未来をつなぐ異文化の冒険:中学生のためのイスラエル&パレスチナ入門」(日仏文化学院パリ日本人学校)と題した講演や、テレビ番組「イスラエルー映像の世紀バタフライエフェクト」(NHK)などへの取材協力も行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度半ばである2023年10月7日から始まったイスラエルとハマスの戦争の影響を受けた。そもそも、ユダヤ人の文化についての研究を積極的に進めにくい状況となった。例えば、イスラエルへの渡航がしにくくなったり、学会が無期延期されて今年度の研究発表とそれについての議論の場を失ったりした。全ては書けないが他にも様々な事情から、特に欧米においては研究が進めにくい時期だった。
その一方で、日本人の間におけるパレスチナ・イスラエル問題にも関心が高まったため、一般向けの解説を依頼されることが多くなった。そのための調査や分析、準備に追われる時間が長くなり、当初予定した研究に十分な時間を割くことができなかった。とはいえアウトリーチの機会は増え、準備や一般の方との意見交換によって多くのノウハウやデータを得たことから本研究が進んだ。
以上の理由から、当初期待したのと同じ成果は得られなかったが、むしろ、フィールドワークでデータを集める研究者としては、この期間に得た体験と収集した生の声のデータには非常に価値があると考えた。以上を持って、このような評価とした。

Strategy for Future Research Activity

以下のことを計画している。
(1)CERMOMのMarie-Christine BORNES VAROL教授を代表するユダヤのマイナー言語を研究する研究者らとの共同研究を進める。
(2)これまでに得たデータを整理して今後どんなデータを集める必要があるのか明らかにする。
(3)2024年秋からのフランスで参与観察と聞き取り調査を行って、不足している分のデータを集める。
(4)現在応募中である2025年夏に予定されている国際学会において、これまでの報告者の研究を発表する。
(5)日本語での執筆の他に、英語でこれまでの研究についてまとめて出版することを目指す。

  • Research Products

    (12 results)

All 2024 2023

All Book (12 results)

  • [Book] 「パリとユダヤ人(10)繰り返される反ユダヤ主義を恐れて」『ふらんす』2024年1月号2024

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(11)フランス人でありユダヤ人である」『ふらんす』2024年2月号2024

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(12)歌声に集い、声を合わせて」『ふらんす』2024年3月号2024

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(1)欧州のホットスポット、パリ」『ふらんす』2023年4月号2023

    • Author(s)
      西川恭平編
    • Total Pages
      96
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(2)死にゆく言語のダイナミズム」『ふらんす』2023年5月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(3)カシュルートとシャバット」『ふらんす』2023年6月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(4)ユダヤ人とパリのエスプリ」『ふらんす』2023年7月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(5)ホロコーストの傷を抱えて」『ふらんす』2023年8月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(6)継承語学習者」『ふらんす』2023年9月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(7)自分たちの言語で伝える、自分たちのお話」『ふらんす』2023年10月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(8)記憶を本にのせて」『ふらんす』2023年11月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社
  • [Book] 「パリとユダヤ人(9)パリで伝える自分たちの味」『ふらんす』2023年12月号2023

    • Author(s)
      白水社編
    • Total Pages
      80
    • Publisher
      白水社

URL: 

Published: 2024-12-25  

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