2023 Fiscal Year Research-status Report
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21K17988
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
須賀 朋子 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (50743085)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 対人暴力 / 動物虐待 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は1つの研究実績を出すことができた。2021年度と2022年度に行ったインタビュー調査(DVシェルターのスタッフへの調査とDV被害者自身への調査)をまとめたものを、酪農学園大学紀要人文・社会科学編48(2)に投稿し、2024年3月に公開された。題目は「DV家庭のなかで起きている動物虐待-インタビュー調査からの事例-」である。この論文の調査1では、8事例を5つのカテゴリー【動物虐待、子ども虐待、DV、動物病院を受診した事例】、【動物虐待、子ども虐待、DV、動物病院を受診しなかった事例】、【動物虐待、DV事例】、【動物虐待、デートDV事例】、【DV、女性がペットと離れられない事例】に分類した。調査2ではペット同伴可能なシェルターが1施設あったことと、ペット同伴不可のシェルターの対応方法を質的分析を行った。その結果、ペット同伴不可のシェルターは、大表札で【ペット同伴不可と告げる】、【ペットだけ友人や親戚に預けてきてはどうかと提案する】、【ペットとは離れられないと判断する】が抽出された。【ペット同伴不可と告げる】と{連絡がなくなる}か{ペットを置いて逃げてくる}の2つの中表札が抽出された。【ペットだけ友人や親戚に預けてきてはどうかと提案する】と中表札で{友人または、親戚、インターネットで預かり先を探す}か{ペットの一時預かり(有償)を紹介する}が抽出された。【ペットとは離れられないと判断する】と中表札で{ペット里親などの預け先を提案する}が抽出された。この論文から、日本でも対人暴力と動物虐待は共存していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度と2022年度に行ったインタビュー調査を「DV家庭のなかで起きている動物虐待-インタビュー調査からの事例-」という題目で論文化し、オープンアクセスできる酪農学園大学研究紀要人文・社会科学編で公開できたため。 2022年度に「対人暴力と動物虐待の関連についてのアンケート調査」を作成し獣医学類の学生236名から回答が得られたものを、英語論文にまとめたがリジェクトされたため、和文論文に修正し、投稿する準備ができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.「獣医学生の動物虐待と対人暴力の関連に関する考え」を酪農学園大学紀要に投稿する。10月にオープンアクセスでの公開を目指す。 2. 獣医学類と獣医保健看護学類の1年生、およそ220名に「対人暴力と動物虐待の関連」についての介入授業を10月初旬に行い、授業を受けてみてのアンケート調査を行い、分析し、論文化する。
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Causes of Carryover |
体調が悪く、当初予定をした京都での学会発表を直前に取りやめたため。今年度は8月に日本セーフティプロモーション学会(大阪)に行き、学会発表を行えるように体調を整えたい。体調が悪い場合は、論文執筆に専念をする。
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