2021 Fiscal Year Research-status Report
Reserach on Dynamic Design Method for Wearable Metamaterial Following Body Movement
Project/Area Number |
21K18004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村松 充 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (90794173)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | デザイン手法 / コンピュテーショナルデザイン / ウェアラブル / メカニカルメタマテリアル / 身体性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、物体の特性をプログラマブルに設計可能なメカニカルメタマテリアルと、身体計測データに基づいた形態生成によって、身体にフィットし、運動や生体情報の計測、感覚拡張等を実現する新しいウェアラブルシステムの開発を目的とする。 1)3次元曲線状弾性体のモデル化。身体運動に対応するための基本形状として、本研究では3Dプリンタによって製作可能となる任意の3次元曲線を軸とした円柱形状に着目する。針金のような弾性を持った線材を自由な3次元形状で造形し、それらを繊維のように組み合わせることで、任意の変形を行う曲面形状の実現が可能になると考えられる。本年度は、CADソフトウェア上でこの基本構造の変形をシミュレートするためのモデル化を行った。 2)スキャンデータと計測データを用いた単純身体形状モデルの製作。バックパックのように装着する身体拡張デバイスを想定し、人間の背面形状モデルの製作を進めている。3次元スキャナを用いて背面形状を計測し、姿勢の異なる状態でそれぞれ点群データから曲面形状をシンプルに表記するNURBSデータを作成した。これをもとに、一般公開されている人体計測データ(身体のランドマークをベースとした複数箇所の数値情報)から人体の背面形状に近い曲面を生成するプログラムを作成した。 3)3次元曲線状弾性構造を用いた身体装着モデルの試作前述(1)の、弾性を持った3次元自由曲線構造を用い、多数の線形状によって手首にホールド可能なモデルを実際に3Dプリンタを用い試作した。動きへの追従については考慮できていないが、身体計測データをもとにフィットするモデルが作成可能なことが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他プロジェクトとの関係で本研究に当初予定通りエフォートを避けていないこともあり、またモデル化などのプログラム作成が思うように進まず、当初予定よりやや遅れて進行している。次年度においては遅れを取り戻すためにも当該研究に時間を使えるようマネジメントをしていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度は、身体に追従するメカニカルメタマテリアルの基本形状として3次元曲線状弾性体のモデル化を行った。3Dプリンタによって製作可能になるこの形状は、断面形状や断面積を変化させて変形をコントロールすることも可能なため、本年度は断面のパラメーターを加味したモデルへのアップデートを行う。一方で、一定断面形状でも様々な曲面形状への展開が可能なため、このモデルを用いた具体的な試作も進める。 身体形状のモデル化について、前年度は背面形状で実施したが、今年度は多数のデータセットを用い、背面形状以外のモデル開発を行う。現在は数値計測データだけでなく3次元スキャナを用いた計測データも利用可能なものが増えているため、これらもデータセットとして用い、CADによるデザイン、モデリングへの応用がしやすい単純化した曲面形状に一般化する方法を引き続き模索する。
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Causes of Carryover |
購入予定だった機材の一部を、先行して別の経費にて購入することが出来たため、購入予定だった機材の一部を、先行して別の経費にて購入することが出来たため、本年度使用額が予定より減少した。一方で、コロナ禍でのリモートワーク・研究が増えたことにより身体計測データの取得や複数人での作業を伴う産業用3Dプリンタでの造形の機会が減ったため、これらを補うためのデータ購入や造形外注に本年度未使用分も含めた助成金を次年度使用する。
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