2023 Fiscal Year Annual Research Report
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21K18017
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
新妻 雅弘 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 准教授 (50733135)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | システムズアプローチ / XAI / 説明可能性 / 転移学習 / 筆跡鑑定 / MBSE |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度においては、AIの説明可能性に関して、人間モデルがどのように最終的なシステムの説明可能性に影響を当てるか分析した。具体的には人間の意思決定に伴う内的な活動に関する様々な知見をモデルを基礎としたシステムズアプローチにより統合し、人間がどのように外部環境との相互作用に影響を受けて意思決定をしているかを明確化し、当該モデルのいくつかの応用ドメインにおける検証として、領域の専門家によるレビューを行った。その成果に関連する成果をISTE Transdisciplinary Engineering Conference, July 11-14, 2023, Hua Hin, Thailand.で発表した。さらに新しくBach-digitalを通して入手可能になったバッハの自筆楽譜の高画像スキャンデータを用いた検証を行うための、データセットの選定までを行った。
全体を通して、コロナによる移動制限や半導体不足による計算機納入遅延によって、「大規模画像データによる事前学習によって、筆跡サンプルの少ない筆跡者の判定精度向上をいかに達成するかである。」という問題に対する実際の妥当性確認を行うことはできず、一部の検証だけが行われた。この結果は、特定の距離関数を用いた対象ドメインのデータ外類似データを用いた事前学習の有効性を示すものであった。また、上述の制限によって引き起こされた研究計画の変更によって、システムエンジニアリングを援用したAIの説明可能性と人間モデルの関係性の分析が行われ、人間の認知特性等を勘案することでAIを含むシステムの説明可能性が向上する結果が示唆された。
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