2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of control method for surgical robot considering surgeon's trial and individual difference
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21K18075
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三浦 智 東京工業大学, 工学院, 講師 (70724566)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 手術支援ロボット / 医療ロボティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、手術精度や医師の関節エネルギー、脳活動における試行毎・個人毎のバラツキを合理的に考慮して、ロボットの制御設計を最適化する。制御変数は、マニピュレータの各関節の弾性係数や減衰係数、ポート位置などである。次の(A)~(C)を実施する(図2)。(A)VR環境内で多様な構造や制御系のロボットを複数人・複数回操作し、そのバラツキに最も合う確率分布モデルを明らかににする。(B)明らかにした確率分布モデルを基に信頼性設計理論を用いて、関節エネルギーや手術精度に対する各制御変数の影響のしやすさを明らかにする。(C)満足化トレードオフ法を用いて、手術精度と関節エネルギー、脳活動のバランスを合理的に決定した最適解を導出し、VRの再現実験で検証する。 2022年度は、手術支援シミュレータの改良を行った。これまでは片手のみにあった力覚を両手に力覚が返ってくるように改良した。また、従来のシミュレータでは特定の手術に絞ることができずにいたが、大腸切除術にターゲットを絞り、視覚的な術環境の構築、および、大腸の歪応答曲線に一致した力覚を返すようなシステムを開発した。力覚の一致に関しては先行研究の歪応答曲線に合うような関数を導出し、その関数に合わせて力覚が返るようなシステムである。また、操作時の計測を円滑に実施するために、脳計測装置や慣性式モーションキャプチャを揃え、充実した計測環境を構築できた。これにより多様な人やロボット構造をテスト可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シミュレーションの改良、および、計測環境の充実は、当該研究の予定通りに進展しており、順調に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
計測環境はほぼ整っているために、多様な試行差、個人差を検証できるように実験し、解析する。そして、最適な手術支援ロボットの構造や制御を明らかにする。
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Causes of Carryover |
半導体不足や国際情勢により高額物品の購入を見送らざるを得なかったために、次年度使用額が生じた。次年度では、手術支援ロボット用のモータやドライバ、制御用PC等を購入する予定である。これらを用いて最適な手術支援ロボットの導出と検証を実施予定である。すでに計測環境およびテスト環境の仮想空間の整備は整っており、更なる成果の加速に必要なもののみである。
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