2023 Fiscal Year Research-status Report
肺病変の検出を目的とした胸部単純X線画像と深層学習を組み合わせた差分技術の開発
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21K18082
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
清水 陽一郎 山口大学, 医学部附属病院, 診療放射・エックス線技師 (70896836)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 医用システム |
Outline of Annual Research Achievements |
異なる時期に撮影された同一患者の胸部単純X線画像を差分することで、病変を観察しやすくする経時差分処理がある。しかし、異なる時期に撮影された画像をもたない患者に対しては、経時差分処理を行うことができない。本研究は、同一患者の異なる時期に撮影された、病変を含まない胸部単純X線画像を画像生成モデルに学習をさせ、病変を含む画像を入力すると、病変を含まない画像を生成させることで、病変を含む画像から、生成した病変を含まない画像を差分処理を行うことで、病変の検出をしやすくすることを目的としている。 本年度はより高精度な生成画像作成を目的に、画像生成ネットワークの改良を行った。高精度な画像生成を行うことで、差分処理を行う際に発生する診断を妨げるアーティファクトの発生を低減することが可能となる。ネットワークの改良を行うにあたり、低マトリックス(256×256) の画像に対して、生成された画像が入力した画像と似ているかどうかを、物理的、視覚的に評価を行った。物理的評価はpeak signal-to-noise ratio (PSNR) 、structural similarity (SSIM) を用いて評価を行った。視覚評価は診療放射線技師1名が入力した画像と出力した画像に対して評価を行った。評価の結果、精度よく画像を生成できることを確認したので、高マトリックス (512×512、1024×1024) の画像に対して、画像生成ネットワークを適用する予定である。その後、病変を含む画像をネットワークに入力し、生成された画像に対して差分処理を行うことで差分画像の評価を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初では病変を含む画像に対して、生成プログラムを実行する計画ではあったが、そこまで至っていない。研究代表者の居室がある棟が改修工事のため、6ヶ月間ワークステーションを使用することができなかった、また、改修の際に施工業者が、ワークステーションの電源につながっているブレーカを落としたため、ワークステーションの実行環境の再構築を強いられたため、予定より遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は高マトリックスの画像に対して、生成プログラムを実行を予定している。さらに病変を含む画像に対しても実行を行うことで本研究の完遂を計画している。
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Causes of Carryover |
研究代表者の居室を含む建物が改修のためワークステーションが6ヶ月の間使用できない期間が生じたため、研究が遅れており、研究結果を論文として発表するに至っていない。翌年度は当該金額を論文校正料に使用する予定である。
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