2022 Fiscal Year Research-status Report
内視鏡外科技術の“定量化”と“セルフフィードバック“を目指した教育システムの構築
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21K18095
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福田 篤久 九州大学, 大学病院, 助教 (20709795)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シミュレーター / AI / 内視鏡手術 / トレーニング / 外科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、これまでに主観的に評価されてきた内視鏡外科技術の“定量化”と“セルフフィードバック“が可能な教育システムの構築を目指すものである。 内視鏡外科技術の“定量化”については腸管吻合における張力をリアルタイムに評価することで手技中の牽引力などを定量するシステム開発を,セルフフィードバックについてはAI自動解析システムを用いることで鉗子操作について主に鉗子の移動距離および速度を自動的に評価可能なシステム開発を行っている。 2022年度は前年度に開発した距離センサおよびトレーニングボックス(基礎的手技訓練から腸管吻合等の高度技術訓練までを網羅可能な新規トレーニングボックス)を用いた腹腔鏡下腸管吻合シミュレータの開発が完了した。 今回、新規開発した腹腔鏡下腸管吻合シミュレータについては小児外科専門医,小児外科修練医,医学生と層別化して手技データを収集中であり、得られたデータを解析し評価モデルとしての妥当性を検証する予定である。妥当性の検証結果については今後、学術集会での発表および論文発表に着手したい。 また前年度に開発した鉗子軌道を評価するAIモデルについては,すでに確立された技術である磁気式三次元計測システムを用いた測定結果との比較を行い評価モデルとしての妥当性を検証するとともに測定データを蓄積し機械学習を継続している。 なお同AIモデルの開発実績については2023年7月に開催されるIPEG’s 32nd Annual Congressで発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に開発したAIモデルについては評価システムとしての妥当性に関する検証を開始し学会での発表予定である。 また腹腔鏡下腸管吻合モデルの開発も完了したことから最終年度にはデータ収集と解析に着手できる状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
新規開発した腹腔鏡下腸管吻合シミュレータについてはトレーニングモデルとしての妥当性だけでなく、評価モデルとしての妥当性を検証し、今後、学術集会での発表および論文発表に着手したい。 前年度に開発した鉗子軌道を評価するAIモデルについては,測定データを蓄積し機械学習を継続し、AIの精度を向上させるとともに磁気式三次元計測システムを用いた測定結果との比較を行うことで評価モデルとしての妥当性を検証する。 最終的には腹腔鏡下腸管吻合シミュレータとAIによる鉗子軌道追従技術を融合させた次世代教育シミュレータを構築する。
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Causes of Carryover |
次年度にデータ収集と解析を行い、学術集会での発表および論文発表に着手するため。 使用計画:学術集会参加費、情報収集のための旅費、データ保存媒体
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