2021 Fiscal Year Research-status Report
高度科学技術社会に必要なトランスディシプリナリー研究の方法論と評価指標の構築
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21K18113
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
横田 文彦 九州大学, アジア・オセアニア研究教育機構, 准教授 (50760451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 敬大 九州大学, 農学研究院, 准教授 (20637839)
佐藤 辰郎 九州産業大学, 建築都市工学部, 准教授 (20711849)
花松 泰倫 九州国際大学, 法学部, 准教授 (50533197)
井手 淳一郎 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 准教授 (70606756)
御田 成顕 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70800655)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2026-03-31
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Keywords | トランスディシプリナリー / 学際共創 / 科学と社会の協働 / 方法論 / 評価指標 / 科学技術社会論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、科学が社会に受容されるトランスディシプリナリー(TD)研究の方法論と評価指標を構築することである。研究代表者らは2017年に公衆衛生学、政治学、土木工学、環境学など社会科学と自然科学の双方から構成されるTD研究プロジェクトを立ち上げ、各フィールド事例における失敗例と成功例からの教訓を比較検討し、TD研究のプロセス方法と評価指標を仮説的に作成した。この仮説的方法論と評価指標の妥当性と実用性を以下の3つの活動計画を通じ、検証・比較検討することによって、一般理論化を目指す。活動①:実証的検証(TD研究に従事している、またはしたことがある研究者へのヒアリング、インタビュー、そして大規模アンケート調査) 活動②:理論的検証(国内外のTDの先行研究論文、本、また成功事例の比較検討) 活動③:事例的検証(代表者・分担者が長期にわたり継続的に実施しているフィールド事例からの比較検討)本研究の1年目が終了した現在(2022年5月現在)、コロナ禍が続くなかで活動③の事例的検証(フィールド調査)は延期を余儀なくされた。しかし、活動①の実証的検証において、JST/RISTEXのTD(学際共創)研究担当者とのオンラインによるヒアリング・意見交換会を3回実施した(2022年3月28日、4月13日、4月27日)。活動②の理論的検証においては本研究代表者と分担者間でのオンラインと対面による先行研究や本の勉強会を6回開催した(2021年8月27日、9月10日、10月12日、11月16日、12月17日、2022年3月11日)。これら1年目の活動は今後の学会発表や学術論文、著書作成につなげるプロセスであり、本研究での方法論と評価指標により、世界が直面する気候変動や新型コロナ感染症といった具体的な問題に対して、科学と社会の協働条件を明示できる意義を持つ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究が開始された2021年7月から2022年5月現在も、コロナ禍が続くなかで現場でのフィールド調査でのヒアリングやインタビューが困難であり、オンラインによるヒアリングやおインタビューのみとなってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年5月に入り、現場でのフィールド調査や国内出張の規制が緩和された。今後は北海道大学(5月20日)、熊本県立大学(7月予定)、総合地球環境学研究所(8月予定)のTD研究の先生方へのヒアリングやインタビューを計画しており、今後スピード間を持って進めていく予定である。
また理論的検証活動として「国内外のTDの先行研究論文、本、また成功事例の比較検討」は2022年5月下旬に北海道で3泊2日のTD勉強会合宿を実施に短期集中的に進める予定である。この合宿には本研究の代表者・分担者全員が参加し、今後のそれぞれの活動と役割分担を再確認し、各自のフィールド事例と共通のフィールドにおける事例比較、さらに国内外の先行研究論文と既存の成功事例の比較検討を短期集中的に進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症における渡航制限等で国内外の出張を延期せざるを得なかったため。
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