2023 Fiscal Year Research-status Report
Plastic regulation and emergence of waste material business in sub-Sahara Africa
Project/Area Number |
21K18121
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大山 修一 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (00322347)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 美佐 (野元美佐) 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (40402383)
近藤 有希子 愛媛大学, 法文学部, 講師 (10847148)
桐越 仁美 国士舘大学, 文学部, 講師 (70793157)
原 将也 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (00823147)
浅田 静香 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 特任研究員 (50869724)
|
Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
|
Keywords | アフリカ / プラスチック / ビジネス / 循環経済 / 循環型社会 / 環境法 / 脱プラスチック政策 / リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、アフリカ5ヵ国における脱プラスチック政策と法律の策定について、引き続き調査を進めるとともに、ザンビアとニジェール、ウガンダ、ガーナの市民生活におけるプラスチック使用について、BOPビジネスという観点より現地調査を進めた。 ニジェールでは、法令によって生分解性プラスチックの利用のみが許されているが、市民生活においてビニール袋が多く利用されている。環境省での聞き取りによって、プラスチックの使用、販売などを禁止できない事情を明らかにした。カメルーンでも法律でビニール袋の使用が制限されているにもかかわらず、使用されている。ザンビアにおいては行政主導ではなく、民間企業や個人事業主が使用済みプラスチックのリサイクルに取り組んでいた。地方都市ソルウェジでは、スクラップ業者が金属類とともにPPやPEを回収していた。日本でリサイクル率の高いPETについては、運搬に費用がかかり利益が上がらないため回収しておらず、ザンビアの産業構造とも関連があることがわかった。大山、桐越、原が日本アフリカ学会第60回学術大会において、アフリカ全般、およびニジェール、ガーナ、ザンビアにおける使い捨てプラスチックの使用や販売などに対する規制とその実情について、発表をおこなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アフリカ54ヵ国の環境法とその関連する法律を精査したうえで、研究対象国を調べ、脱プラスチック政策を検討している。また、ウガンダ、ニジェール、ザンビア、ガーナ3ヵ国においてプラスチック使用の現状と脱プラスチックにむけた取り組み、BOPビジネスによるプラスチック使用の実態を調査することができた。2023年度の日本アフリカ学会学術大会で、大山、桐越、原がニジェール、ガーナ、ザンビアにおけるプラスチックの規制、ごみ処理やリサイクルの課題について発表をおこなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
プラスチック問題の所在と脱プラスチック政策の進行、市民社会における取り組みの進展に関する現地調査を進め、法律が施行された国でも、取り組みが進展している国(ルワンダ)と進展していない国(ジブチやザンビア、ニジェール、ガーナ、カメルーン)、その中間の国(ウガンダ)の取り組みを調査したうえで、規制がゆるやかになり、使い捨てプラスチックの使用制限がゆるやかになってしまう要因を明らかにする。また、環境・資源問題におけるごみのバロリゼーション(有効活用)を検討し、今後のプラスチックのリサイクルや物質循環のあり方を検討する。
|
Causes of Carryover |
次年度の2024年度は本研究計画の最終年度であり、国際学会での発表など成果の発信につなげる計画としている。
|
Research Products
(44 results)