2021 Fiscal Year Research-status Report
汚染物質の拡散の推定と予測のための逆問題の数学手法の開拓
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21K18142
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 昌宏 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (50182647)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2027-03-31
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Keywords | 拡散現象 / 逆問題 / モデリング / 数学解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度はコロナ禍のため、計画していた出張や研究打合せがすべてリモートで実施せざるを得なくなった。そのような状況を考慮して本研究計画の遂行のために、環境問題の数理解析などに頻出する特異拡散現象や数理モデル構築のための逆問題の理論解析に重心を移して実施した。令和4年度以降に応用分野との連携に備えた理論構築をまず集中的に行った。さらに、本研究計画の枠組みにおいて、理論を担当する数学者の国際連携チームの整備を重点とした。したがって、主な成果は著書や論文執筆となり、一部は後述するように出版された。 主な実績は出版物を中心として以下の通りである。 (1) zoom によって特異拡散現象の数学モデルについての専門的知識の提供、サーベイを受けた。成果はナンシー・ロレーヌ大学(フランス)の Mourad Choulli 教授との共著単行本として出版準備中である。 (2)コロラド州立大学(アメリカ)の Oleg Imanuvilov 教授とのzoom で研究打合せを週に概ね1回の割合で実施し、本研究の理論面での研究を遂行し、成果の出版に向けて準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で主要な活動がリモートの形態となり、理論面での研究にウェイトをおかざるをえなくなった。理論面での成果については順調であるが、現場からの課題の汲み上げと理理論面での成果についての討議が限られてしまった。しかしながら、研究計画自体に不測の事態は起きてはおらず、初年度の理論と実践の研究遂行のバランスを変更し、次年度に実践に関連する部分の研究をまわした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度において上記の現在(令和3年度)までの進捗状況の遅れを取り戻す。現況から研究打合せなどもかなりの程度は通常に実施できるものと想定しており、現場との緊密な連携活動を行っていく。理論面での研究はこれまでのように実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
繰越をした。
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