2023 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導ダイオード効果の機構解明と不揮発性超伝導ダイオード素子の創出
Project/Area Number |
21K18145
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小野 輝男 京都大学, 化学研究所, 教授 (90296749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳瀬 陽一 京都大学, 理学研究科, 教授 (70332575)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 超伝導 / 磁性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、研究代表者らが見出した「超伝導ダイオード効果(Nature 584, 373 (2020))」の機構を解明し、不揮発性超伝導ダイオード素子を創出することである。研究代表者らは、超伝導臨界電流に対するダイオード効果を見出したが、研究代表者らの想定する超伝導ダイオード効果のシナリオが正しければ、超伝導が破壊される臨界磁場の大きさも電流方向に依存する超伝導臨界磁場の非相反効果が存在するはずである。 研究代表者らの見出した超伝導ダイオード効果は、時間反転対称性を破るための外部磁場を必要とするが、今年度は、超伝導人工格子に磁性体を導入し、磁性体の磁化によって時間反転対称性を破ることで、無磁場下での超伝導ダイオード効果を実現することに成功し、論文発表を行った(Adv. Mater., 35, 2304083(2023); 10.1002/adma.202304083)。これにより、無磁場下で超伝導ダイオード効果を利用できるばかりでなく、磁性体の磁化の向きによる超伝導ダイオードの極性制御が可能となった。磁性体の磁化の向きによる超伝導ダイオードの極性制御が可能ということは、磁性体の磁化を利用した不揮発メモリ機能を超伝導ダイオードに付加できることを意味する。さらに、Nb/V/Ta超格子の超伝導ダイオード効果による整流効果を確認し、定量評価を行った(J. Magn. Soc. Jpn., 47, 128-132 (2023); 10.3379/msjmag.2309R001)。
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Research Products
(8 results)