2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation and evaluation of nonlinear behavior of 3D-printed fiber-reinforced concrete structures
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21K18173
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白井 和貴 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (20610968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長沼 一洋 日本大学, 理工学部, 教授 (50755048)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2026-03-31
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Keywords | 積層造形 / 三次元プリンティング / 3DP / 繊維強化コンクリート / 繊維補強コンクリート |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、コンクリート系材料の三次元プリンティング技術が急速に進展している。本研究の目的は、積層造形法によって三次元プリンティング施工された繊維強化コンクリート構造を対象として、弾性時から終局、そして破壊に至るまでの非線形の力学挙動を解明するとともに、その構造性能を精度よく評価できる解析手法を構築することである。これらを実現するために、(1)三次元プリンティング装置を製作し、要素供試体の材料試験に基づいて材料特性の基礎データを取得する計画である。また、(2)部材の載荷実験に基づいて、非線形力学挙動を把握する計画である。さらに、(3)有限要素法解析により非線形挙動を高精度に予測できる手法を構築する計画である。2021年度の実施内容として、まず、三次元プリンティング装置に関する基礎検討および実験環境の整備を実施した。さらに、今後に向けた予備検討として、三次元プリンティング施工ではないセメントレス材料であるジオポリマーに短繊維を混入して強化した繊維補強ジオポリマー硬化体を対象として、その力学性状に関する各種調査を行った。様々な条件下でのテストミックス、圧縮強度試験、割裂引張強度試験、曲げ強度試験などを実施した。その結果、繊維補強による曲げ強度やエネルギー吸収の向上効果を実験的に確認した。さらに、有限要素法を用いた非線形シミュレーション解析を実施し、繊維補強ジオポリマーの力学性状の挙動評価を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画と比較して若干の遅れはあるものの、全般的にはおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、研究目的の達成のために、三次元プリンティングにより積層造形された繊維補強コンクリート構造を対象として、おおむね当初計画どおり、次の内容を実施する予定である。まず、ロボットアーム型の三次元プリンティング装置を製作する。次に、各種材料試験を行い材料特性データを取得する。さらに、部材に対する載荷実験を実施して非線形挙動を把握する。そして、非線形有限要素法解析手法を構築する。
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Causes of Carryover |
三次元プリンティング装置の主たる各種構成要素(ロボットアーム、ポンプなど)の導入については基本的に2021年度には実施せず2022年度に実施することとした。そのため、次年度使用額が生じた。
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