2023 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of the effect of natural or unnatural glycosylation modes on the activity of glycoproteins
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21K18215
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梶原 康宏 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (50275020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 雅之 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (80332641)
松尾 一郎 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (40342852)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 糖鎖 / 小型糖タンパク質 / 糖鎖タグ |
Outline of Annual Research Achievements |
天然型のN結合型糖鎖をもつ小型糖タンパク質、ならびに、N型糖鎖の還元末端とタンパク質間の距離を可変した非天然型の結合様式の小型糖タンパク質を合成した。R4年度に、ハロアセトアミド基を還元末端にもつ非天然型のN型糖鎖の合成を完了していたので、R5年度は、その非天然型糖鎖が結合する位置をシステインとし、糖鎖のハロアセトアミド基と連結させることで小型糖タンパク質、ならびに、その天然型様式の糖タンパク質をそれぞれ合成することに成功した。そして、これら小型タンパク質と大型タンパク質レセプター(IgGFc)との結合を等温滴定型カロリーメーター(ITC)で比較した。その結果、糖鎖が天然型、非天然型の結合様式でもタンパク質複合体形成の親和力等に大きな差はなかった。この結果は、R4年度に実施したエリスロポエチンとそのレセプターの複合体形成の結果とは逆の結果を示した。現在、N型糖鎖の還元末端とタンパク質間の距離をさらに炭素一つ長くした結合様式をもつ糖タンパク質の合成を検討しており、近いうちにITCで評価する予定である。 R5年度の成果でN型糖鎖を非天然型糖鎖タグとして疎水性タンパク質に結合させることで、水に難溶性のタンパク質やペプチドを可溶化することに成功した。そして、その糖鎖タグを用いてカリウムチャネルの化学合成を検討した。膜に貫通している部位にN型糖鎖タグを結合させることで、水に可溶なカリウムチャネルを合成し、その動的挙動等を水溶液NMR等で解析することが目的である。カリウムチャネルはホモ4量体構造なので、その単体を合成し、糖鎖タグ存在化でフォールディングを目指す。これまでの成果でこれまで疎水性が高いために合成が困難であった単量体のほぼ全長の合成に目処を立てることができた。現在フォールディングを目指し検討中である。
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Research Products
(25 results)