Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
応募者は、幼虫が「共食い」するショウジョウバエの化学受容変異体を見出した。本研究では共食い行動の分子機構解明を目的とし、共食いを抑制する神経回路を特定するとともに、共食い阻害物質を同定する。また、共食いにおける神経ペプチドの関与、飢餓と化学感覚の統合、行動の変化が口腔の形態形成に及ぼす影響を検証する。
共食い行動の分子基盤の一つとして化学受容(嗅覚・味覚)神経経路による抑制的制御機構が示されることは、これまでの理解に変革をもたらし、生得的行動としての共食いの機構解明への貢献が期待される。また、分子遺伝学的アプローチを取り入れた新しい共食い行動研究分野の創生に繋がるとともに、異種を捕食する行動を分子レベルで理解するきっかけにもなり得ると期待される。