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2023 Fiscal Year Research-status Report

Understanding of the function of regulatory and pathogenic IgG4

Research Project

Project/Area Number 21K18256
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

馬場 義裕  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (20415269)

Project Period (FY) 2021-07-09 – 2025-03-31
KeywordsIgG4 / B細胞
Outline of Annual Research Achievements

ヒトIgG抗体にはIgG1, IgG2, IgG3, IgG4のサブクラスが存在するが、IgG4に関しての知見は非常に乏しい。IgG4はFc受容体への結合の弱さ、補体活性欠如、Fab アーム交換による二重特異性の特徴がある。多臓器線維化を示す自己免疫性の「IgG4関連疾患」が発見され、IgG4抗体の病原性が国内外で議論の的になっている。逆に、IgG4が免疫を抑制する可能性が示唆されており、“病原性”および“制御性”抗体としてのIgG4抗体が脚光を浴びてきている。本研究課題では、「ヒトIgG4産生マウス」および「完全ヒト抗体産生マウス」を新規マウスモデルとして、IgG4陽性B細胞の分化・活性化機序と種々の疾患病態におけるIgG4の正負の 制御を明らかにすることを到達目標とする。

今年度は、独自に樹立したIgG4産生マウスを用いて、IgG4陽性B細胞の分化誘導を様々なin vitroおよびin vivo系で行った。免疫後の抗原特異的なIgG4+胚中心B細胞をIgG1+B細胞と比較し、胚中心形成における差異を見出した。抗原モデルだけでなく、本マウスをアレルギーモデル、自己免疫疾患モデルに適用し、IgG4抗体の関与を解析中である。また、完全ヒト抗体産生マウスにおけるIgG4陽性B細胞を検出できていたが、このマウスに免疫を誘導することで抗原特異的な1次応答及び2次応答を確認できた。また、本マウスにおける定常状態のB細胞分化を調べることでBCRがヒト型に変わった影響を観察した。現在、本マウスに疾患を誘導する実験を実施している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通りに研究遂行し、期待した結果と予想に反する結果が得られている。遺伝子改変マウスの準備も滞りなく進んでいる。以上の理由により、おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

昨年度に引き続き、g1-hIgG4マウスの性状解析とIgG4陽性B細胞の機能解析をおこなう。定常状態では、IgG4陽性B細胞は存在しないため、IgG4陽性B細胞の分化誘導をin vitroおよびin vivoで行う。さらに、IgG4産生プラズマ細胞、IgG4陽性胚中心B細胞への分化誘導能をIgG1陽性B細胞と比較検証する。次に、g1-hIgG4 を用いて疾患横断的にIgG4の病理的意義を理解し、その作用機序の解明を目指す。モデルとして、IgG4関連疾患(IgG4-RD)、自己免疫疾患、がん、アレルギーを対象とする。この際、g1-hIgG4マウスはIgG1をヘテロ欠失しているので、コントロールとして独自に樹立したIgG1欠損マウスを用いる。IgG4は免疫応答の亢進と 抑制、両方の側面の可能性があるので、その点を特に検証する。IgG4に特徴的な表現型が得られればそのメカニズムの検討を行う。ヒト化FcgRマウスの作出を計 画していたが、予定を変更しDr. Jeff Ravetchが樹立したヒト型FcgRマウスを利用することとした。今年度、既に入手済みである。

Causes of Carryover

研究進展したため、想定外に備えて計画していた実験が不要になり、次年度での細胞および遺伝子解析とモデル実験のための研究費に当てる 予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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