2023 Fiscal Year Annual Research Report
Introduction of African philosophy and its development into world philosophy
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21K18343
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
河野 哲也 立教大学, 文学部, 教授 (60384715)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | アフリカ哲学 / 世界哲学 / 環境哲学 / SDGs / 比較文化 / 体育・スポーツ教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は以下のような計画に基づいている。第一に、アフリカの現代哲学を、日本の哲学思想界に導入することである。第二に、アフリカ哲学の導入により、現在の日本の哲学思想界の枠組を変えられること。第三に、アフリカ哲学について日本からの比較研究を行い、研究に世界的な広がりを与えることである。 このために、2023年度は、ようやくコロナ・パンデミックが終了し、海外交流が通常化したために、これまで控えていた海外への調査出張を二度、行った。2023年6月には、セントラル・フロリダ大学哲学科のBruce Janz教授を訪問してアフリカ哲学に関して情報交換や研究打ち合わせなどを行い、ついで、ネグリチュード運動発祥の地である、フランス海外県マルチニーク島を訪問し、博物館や史跡訪問などで資料収集を行った。2024年3月には、ガーナ共和国に出張し、コフォリデュア工科大学のファイゼル・アリー講師のガイドで、ガーナの初代大統領であり、哲学者のンクルマの記念館、独立公園など、ガーナ独立関連の史跡、奴隷貿易時代の交易所などの史跡見学、さらにSDGsや環境保護関連の公園と施設を訪問した。これらの訪問で得た情報や写真などの資料は、2024年7月刊行予定の『アフリカ哲学全史』(講談社新書)の原稿に反映されている。約20万字の本書の執筆が本年度の最大の成果である。 また、2023年5月に早稲田大学で開催された日本哲学会研究大会公募ワークショップ『「哲学はあるのか?」という問いは何を意味するのか?:周縁に定位した哲学に向けた論点整理』では、「アフリカの哲学はあったし、ある。さらに何が問題か?」というタイトルの提題を行った。 ケニヤッタ大学との提携によるスポーツを通した倫理教育については、オンラインやメールで2024年度9月開催のICHPER “Beyond Boundaries”の打ち合わせを行った。
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Research Products
(4 results)