2023 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of cultural arts and sophistication of expression in super-aging villages
Project/Area Number |
21K18354
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
三村 豊 総合地球環境学研究所, 経営推進部, 研究員 (90726043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 俊 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, プロジェクト研究員 (10508865)
市川 昌広 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (80390706)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | アート / 地域研究 / アンケート調査 / コンジョイント分析 / 文化芸術 / 超高齢化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超高齢化する集落での記憶の継承とinclusive wellnessを考慮した文化芸術の価値創出とその手法論を明らかにすることである。研究対象地は、高知県大豊町といの町、京都府綾部市、沖縄県久米島町、岐阜県東白川村、香川県高松市の6つの地域で行なった。2023年度の主な研究活動は、1)フィールドワークを通じた文化芸術の創出および発信、2)文化芸術の創出にかかる効果や評価、変化の分析である。 高知県大豊町では、高齢者を対象に健康をテーマにしたダンスワークショップを実施した。高知県いの町では、地域資源(和紙)を題材にしたワークショップと発表会、参加者へのアンケートを実施した。京都府綾部市では、民話をもとにした絵本「古屋に伝わる栃神伝説キヨとトチ神様」を発行した。沖縄県久米島町では、自然環境の改善(赤土流出等防止)に資するワークショップを実施した。岐阜県東白川村では、地域資源(つちのこ)を題材にした映画上映会とその出演者(地域住民)を交えた座談会および映像制作を実施した。香川県高松市では、工芸にかかる継承として、香川県漆芸研究所の若手漆工芸作家のドキュメンタリー映像をまとめた。 2023年度は、本研究の最終年度であるため成果発信とその効果の計測を重視した。特に、高知県いの町や京都府綾部市、岐阜県東白川村では、地域ごとに地域住民の思いや愛着が異なることからフィールドワークで得られた情報をもとに和紙や民話(伝説)、不確かなもの(つちのこ)を題材に文化芸術の創出として、演劇、絵本、映画と手法を変えて成果発信を行なった。また、各地域で実施したヒヤリングでは、地域資源に即した新たな文化芸術が生まれることへの驚きや喜び、さまざまなステークホルダーとの連携による研究活動、特に数年かけて参与観察し、その効果や評価を研究の一環で進めることへの重要性について情報が得られた。
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Research Products
(1 results)