2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K18355
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
上田 彩子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (40582416)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Keywords | 漫画 / 感覚拡張 / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,日本特有の文化のひとつである「マンガ」の世界における影響の強さに注目が集まっているが,なぜ世界の読者にそれほど強い影響を与えるのかという問題は未解明である。本研究課題の目的は,その背景に共通する神経メカニズムとして,視覚刺激であるマンガの拡張的性質を仮定し,神経科学的アプローチを用いて実験的に検討するというものであり,そのための本年度の主な研究実施計画は,最終的に実施するfMRI実験でターゲットとするマンガの表現様式とその心理的効果を決定するための心理行動実験を行うというものであった。具体的には,日本で出版されているマンガの表現様式を広くサーベイした後,それをもとに実験刺激を作成し,プログラム等の実験を行うための環境構築などを行い,実験参加者をリクルートして心理行動実験を実施し,予定しているデータ数に達したら,その結果を元にfMRI実験で用いる刺激を選定,fMRI実験を実施するというものであった。心理行動実験の結果,2種類のマンガの表現様式を用いた刺激において,そうではない刺激よりも強い心的印象が与えられることが明らかになった。そのため,よりマンガ表現を用いた際の心的印象の変化が大きい刺激をfMRI実験で用いる刺激として選定を行ない,プログラム作成など,fMRI実験に向けての準備を進めた。しかしながら,本年度は,fMRI本実験を行うことができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験中に刺激の不備が見つかり、修正を行なってから心理行動実験を再開したために、予定していたデータ数を集めることに時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,速やかにfMRI実験を実施し、予定していたデータ数を集める。また、解析を行い,マンガの表現様式の心理的効果について検討する。
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Causes of Carryover |
未使用額が発生した理由は、研究の進捗の遅れのためであり,予定していた心理行動実験とfMRI実験の準備が進められなかったためである。 次年度は,引き続きfMRI実験を実施するため,その実験準備・実施費用として使用する。
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