2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on the construction of a new recording system for cultural properties though the combination of archaeology and geographic information science
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21K18384
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
西山 伸一 中部大学, 人間力創成教育院, 教授 (50392551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 展也 中部大学, 人文学部, 准教授 (10365497)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | 文化遺産保護 / クルディスタン / レバノン / データベース / リモートセンシング / 地理情報科学 / 考古学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、現地への渡航が可能となり、現地の研究者との意見・情報交換もでき、データベースの構築に関してより具体的な進展がみられた。データベースの基礎となるプログラムの選定にあたっては、現地でも購入可能な市販のリレーショナルファイルのソフトを選定した。また現地との話し合いにより、まずは遺跡データベースを作成し、それがある程度進んだ段階で、遺物などのデータベースに移ることとした。レバノンにおいては、日本の調査団も関連しているバトルーン遺跡の遺構と遺物を対象とすることで作業を進めた。またイラク・クルディスタンにおいては、日本の調査団が調査権をもつヤシン・テペ遺跡を中心にシャフリゾール平原の遺跡、北部のラニア平原の遺跡のデータベースを構築することを現地で話し合った。イラク・クルディスタンにおいてはすでに現地の文化財当局より画像およびPDF版のデータをいただいており、これを試験的に入力し、まずはデータベースの枠組みを作成した。また博物館所蔵の考古遺物についても関連するデータベースの構築について話し合った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、当初の予定であった現地への渡航ができ、現地の協力者や研究者と意見・情報交換できたことが研究進展に大きな成果をもたらした。これまでもオンライン会議等で話し合ってきたが、実際に現地のさまざまな課題を話し合うことは非常に有意義で、これから構築してゆくデータベースやアーカイビングシステムについて有益な情報やデータを得ることができた。また現地で使用する際の課題や今後改善してゆかなければならない諸点を明らかにすることができたのも重要な成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは試験版のデータベースを作成してゆき、現地での意見を聞きながら徐々に改訂してゆくこととなる。データとしては、まず遺跡の情報を入力し、それが実際に活用できるのかを検討してゆきたい。というのもデータベースは活用することがなければ意味がないからである。また現地で衛星画像データから新たに取得した遺跡や遺構のデータについても、このデータベースにできる限り含めてゆくよう努めてゆく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により海外への渡航計画が延期となり、全体の計画が遅れ気味になっていたことと、現地協力者の都合により現地での調査期間を短くせざるをえなかったことが原因である。このため、次年度は、スケジュールを調整し、現地でのデータ収集調査をより長く行う予定である。
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Research Products
(8 results)