2022 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive research on agroforestry (dusung) in Maluku Province, Indonesia
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21K18402
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山本 宗立 鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 准教授 (20528989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 大輔 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (20723240)
駒木 伸比古 愛知大学, 地域政策学部, 教授 (60601044)
近藤 友大 京都大学, 農学研究科, 准教授 (50758422)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Keywords | dusung / マルク州 / アンボン島 / 有用樹木 / 空間的配置 / 選択要因 / GIS / 里山・里海 |
Outline of Annual Research Achievements |
インドネシア・マルク州および東南アジアを含む国内外のアグロフォレストリーに関する文献調査を引き続き行った。また、インドネシア国立研究革新庁(BRIN)に調査研究の許可を申請し、取得した(番号:81/SIP/IV/FR/2/2023)。そして、アンボン島に居住する現地協力者といくつかの村落のdusungについて予備的な調査を行い、調査対象村落を選定するとともに、来年度の調査研究の方針について深く議論した。さらに、衛星画像を利用した集水域推定などの分析を行った。加えて、現地調査時におけるドローン利用を想定して現地の法規制などの調査を行うとともに、データ観測に向けたドローンのテスト飛行を実施した。研究成果については、国内学会で1件発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究はインドネシアにおける現地調査が必須となるが、昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、調査許可の申請が一時停止しており、調査許可の取得ができず、また現地調査を実施できなかった。今年度は来年度の調査許可を取得できたとともに、予備的な調査を行い、調査対象村落を選定できたことから、今年度に限っては「おおむね順調に進展している」といえるが、研究計画が1年ずれてしまっているため、全体的には「遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
インドネシア・マルク州および東南アジアを含む国内外のアグロフォレストリーに関する文献調査を引き続き行う。また、インドネシア・マルク州・アンボン島の調査対象村落のdusungにおいて、海から山までを連続した一つの「生活を支える圏域」という視点のもと、調査研究を行う。具体的には、作物と有用樹木の種類・栽培面積・栽培管理・選択要因・生産量・自家消費量・販売量について、過去から現在までの変遷に関する聞き取り調査を行う。また、一年生作物は面として、多年生作物および有用樹木は点として、dusung内のすべての作物・有用樹木をGPSで記録し、またドローンなどを活用して、それらの空間的配置と出小屋・住居・村落・地形などとの関係をGISにより明らかにする。そして、漁業(魚介類の種類・漁獲・自家消費量・販売量)、海由来物質の陸での利用(例えば肥料など)、陸由来物質の海での利用(例えば漁礁など)、dusungと漁業との関係性に関する漁民の認識について聞き取り調査を行う。さらに、現地の統計資料の収集・分析を行い、調査対象の村落やdusungのアンボン島での社会経済的な位置づけを明らかにする。研究代表者・研究分担者・現地協力者によるオンライン研究会を開催し、調査結果について討論を行うとともに、それをもとにして国内外の学会で随時研究発表を行う。
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Causes of Carryover |
本研究はインドネシアにおける現地調査が必須となるが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、昨年度は現地調査を実施できなかったため、研究計画が1年ずれてしまっている。来年度は現地調査を2回行う予定ではあるが、本研究を遂行するためには補助事業期間を1年間延長する必要があると考えている。
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