2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of numerical analysis for topographic processes to detect local geo-hazards
Project/Area Number |
21K18407
|
Research Institution | Nippon Bunri University |
Principal Investigator |
池見 洋明 日本文理大学, 工学部, 教授 (90380576)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池畑 義人 日本文理大学, 工学部, 教授 (30343718)
黒木 貴一 関西大学, 文学部, 教授 (40325436)
|
Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
Keywords | 土砂災害ハザード / 地形シミュレーション / 第四紀火山 / 中生代花こう岩 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、数値地形情報から適切な地形量を抽出して、その時空情報をデータベース化する。次に地形変動シミュレーション技術を用いて地形形成過程を評価し、地形量と空間・時間の関係を一般化する。そして対象地域の計算される変動域と災害履歴を比較検討して、斜面崩壊などの地域の土砂災害ハザードの規模や頻度を予測する研究分野を開拓する。なお対象地域は、地質の露出年代が明確であり、詳細な数値地形が入手可能であることから九州の第四紀火山岩の分布域としている。この目的を達成するために、次の4つの項目を計画した。(1) 対象地域の選定、(2) 地形量の算出・選定と時空情報のデータベース化、(3) シミュレーションによる地形形成の評価と一般化、(4) 対象地域の土砂災害ハザードの検出と災害履歴との比較、である。 令和3年度では、(1) 対象地域の選定について、九州の第四紀火山岩分布域として、活動年代から両子山火山群、耶馬渓、万年山、日出、桜島、九重山を検討した。(2)については,桜島、九重山についてデータベース化を行った。 令和4年度では(3)に関して、Landlabパッケージを用いてコード開発を行い、桜島火山における地形シミュレーションを実施した。これにより将来的な地形変化予測、地域のハザード情報の抽出に向けた骨組みを得たが、モデルパラメータの時間的な評価や空間的な比較が難しいことなど、一般化に向けた課題を確認した。 令和5年度では、当初、対象地域は第四紀火山としていたが,侵食年代など時間に関わるパラメータの得やすい中生代の花こう岩地域においても地形の露出年代が一律と考えられる流域も対象流域として分析を実施した。その結果として、本研究期間内では地域の土砂災害ハザードの検出までには至らなかったが、気候と地形の関係、共進化に関わるパラメータとして尾根の曲率を見出した。
|